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切腹のなのレビュー・感想・評価

切腹(1962年製作の映画)
3.7
先日この作品のリメイク『一命』をみて本作を視聴

どうしても比べちゃうけど結論はこっちが好き
ストーリーは同じで役者さんはもちろんだけど重点の置き方を変えてるので印象は大きく違う

仲代さんの目力や髭面の顔つきは迫力があってじわじわ地をはうような声と話し方もすごく良かった
娘に向かうときの父としての話し方は男親の照れ臭さと愛情の混ざったような印象だったしとても人間らしさを感じた

こちらの作品では仲代さんの存在感は主役だけどそれ以上のものがあるし余韻が残る
演出もシンプルですっきりと一本のストーリーがしっかりある印象

一命の方はこれを見てからだと海老蔵さんが下級武士に見えなさすぎる
お殿様タイプかなって思っちゃう
印象も切腹させてもらう側の役所さんと瑛太さんと分散させてる感じ
なかなか海老蔵さんだけでは仲代さんの存在感には残念ながらなり得ないからか、リメイクの作品ながら印象を変えたかったからか
理由はなんでかはわからないけど作品としての印象ははるかに違う
好みかなとは思うけど印象に残ったのは切腹かな
見やすさはどちらも見やすいけど今の時代に制作されてる分、一命が更に見やすいのかな

ストーリーは日本人の陰湿さがよく出てて父性を感じる
人として生きるか侍として生きるかってところの境目をうまく表してるお話だと思います
な