凛葉楓流

フェリーニのアマルコルドの凛葉楓流のレビュー・感想・評価

フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)
3.8
一家を軸に一つの街を語った映画……でいいのかな?あとは『カサノバ』的というか。
手塚治虫の漫画みたい。語り手が出てきて、画面外からヤジが飛んだり、基本的にドタバタギャグ。ムッソリーニの顔の前で結婚式するところは(こんなに軽くファシズムを扱っていいのかという驚きも含めて)めちゃくちゃ笑えた。そうかそうか、ファシズムって大したことないんだな……と思ったら父ちゃんは憲兵にしょっ引かれて暴行される。そこがまた手塚っぽい。個人的にフェリーニの性癖、というより娼婦っぽい造形が苦手だけど漫画だから許せる。

あとは海。やっぱり海岸がバーンと映ったときの美しさは何とも言えない、そしてラストあたりで海がもう一度出てくるのもいい。豪華客船を町中の人がボート漕いで見にいく場面は海面がビニールだったけど笑
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