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水の中のナイフのがんびーののレビュー・感想・評価

水の中のナイフ(1962年製作の映画)
3.9
久々のレビュー。

ロマン・ポランスキーの作品は「戦場のピアニスト」くらいしか見たことがないので、もっと観たい。というか観るべき。特に最初らへんの作品。

物語の内容はかなりシンプル。小型ボートの上という閉塞的空間で、男二人女一人の心情の変化を映し出す。冒頭から若干予想のついてしまう内容だけに、飽きてしまわないかと心配したが、映像がとにかく綺麗(特に構図)なので全く飽きずに観ることができた。

1962年なんてきっとバカでかいフィルムカメラを使って撮影してただろうに、小型ボートみたいな狭い場所でどうやって撮影したのかが不思議。竿の上からのショットが特にお気に入りなんですけど、あれはどうやって撮ったんだろうか…。ホアキン・フェニックス主演のマスターに同じような構図があったなと思った。

ワルシャワのスポーツ記者で、美しい妻・クリスチナと暮らすアンドジェイは、週末を郊外のヨットの上で過ごすことに。途中、ヒッチハイカーの青年と出会い、3人で出帆することに。ヨットという閉ざされた空間で、若者と中年3人の感情が揺れ動き始める。ヒッチハイカーの青年と、旅先で知りあった中年夫婦との歪んだ三角関係。裕福な知識階級の夫婦と貧しい若者がヨット上で過ごす2日間の感情の揺れを大胆に描き出していく。
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