鹿田鹿雄

東京ゴッドファーザーズの鹿田鹿雄のレビュー・感想・評価

東京ゴッドファーザーズ(2003年製作の映画)
3.8
76点

現実ではありえないようなツッコミどころがある、とにかくハチャメチャな映画だが、
くすりと笑えるところが多々あるコメディであり、それだけでなく、
ホームレスを主人公にするという新しい設定を存分に活かし、主人公たちに対する周囲からの視線、高額なお金に対すると反応といった現実的要素を加え、ホームレスになった経緯、さり気なく回収される多くの伏線を描ききった展開が素晴らしい。

アニメ映画が好きな方、設定が面白い映画が好きな方などにおすすめである。

ここから下はネタバレで、惜しい点を紹介する。



終盤で、清子の実の母親と思われていた人物は病院から清子を誘拐していたという真相が判明したところが、病院から清子が誘拐されていたという描写が以前にされていなかったため、アクションシーンへ繋げたかったための後出しジャンケン感が強く、かなり惜しいと思った。

そして、上記でさり気なく伏線が回収されると書いたが、結婚式場で銃撃事件を起こし、ミユキを誘拐した南米人の行方・目的が一切判明せずに終わったのが残念だった。
鹿田鹿雄

鹿田鹿雄