フラニー

突然炎のごとくのフラニーのレビュー・感想・評価

突然炎のごとく(1961年製作の映画)
4.5
何度も観てきて、とても好きな映画のひとつだと思ってきたけれど、
小娘だった私はジャンヌ・モローしか見てこなかったのだなと痛感した。
劇中で歌の練習と言ってジルベルトのギターで「つむじ風」を歌うシーンが大好きなのだ。若い頃に日本語の歌詞をあててみた思い出もあるほど。
カトリーヌのファム・ファタールぶりを愛してきたけれど、大人になった今はよく分かる。
これは原題どおり、ジュールとジムの物語だった。ドイツ人のジュールとフランス人のジム。2人の友情は、敵対した第一次世界大戦ですら壊されなかったのに、
カトリーヌの狂気的とも言える愛に振り回され続けた。
ジムは、結局第二次世界大戦の予兆しか知らない。
本を愛する二人が、ナチスによる炊書のニュースに心を痛めるシーンがとても印象的だった。
驚いたことに、
美しき個性ジャンヌ・モローは、もうすでに人生に疲れたような顔をしていた。。
フラニー

フラニー