突然炎のごとくの作品情報・感想・評価

「突然炎のごとく」に投稿された感想・評価

原題は「Jules et Jim」。邦題、すごい!この邦題の隠れた主語を敢えて書くとしたら、「愛の衝動」あたりかなあ。フランソワ・トリュフォー監督。ジャンヌ・モローを中心にした三角関係。「冒険者たち」も三人か。そんなこと言うなら、「居酒屋」だって三人だ。なかなかうまくいかないよね。
戦争に揺れる1900年代初頭を舞台に、1人の奔放な女性と、彼女に魅せられた2人の男の奇妙な関係を描いた恋愛ドラマ。よせばいいのにグルグルと同じ所を回り続けながら、だんだんと不穏な雲行きになり、ほら言わんこっちゃない!という展開になる、ある意味ハイクオリティで面白い昼メロ。最後の方はどいつもこいつも見境なくなってる。この人達の「純粋な愛」って、この世界でどこまでエゴイズムで生きていけるのかってことなんだよな。
2018.11.25 WOWOW(録画)(字幕)
健一

健一の感想・評価

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言わずと知れたトリュフォーの傑作。男二人の友情に悪女が絡んできて・・的なこれまで何度か映画化された設定の中でこの作品が一番好き。観客の事など考えず早口なナレーションでザクザク話が進んでいくのが逆に心地よい(丁寧な作りの現代の映画に見慣れてしまったせい?)。そして何より私はこの作品の邦題が好き。60年代の邦題って変なタイトルな作品が多々あるが"突然炎のごとく"って。ん〜渋いね!
設定が異次元すぎて入り込めない。

それにしても、結末は衝撃だった。

設定の時代、公開された時代には、この映画がもつ意味は大きかったんだと思う。


町山智浩さんのムダ話の解説と合わせて、20世紀初頭のフェミニズムの時代、60年代という時代の勉強になった。
lag

lagの感想・評価

4.8
ジュールとジム。原作アンリピエールロシェ。監督フランソワトリュフォー29歳。ジャンヌモロー。

物語は1912年頃。人生は中性なんだ。空が低く見えた。愛と友情。女そのもの。突然炎のごとく。Merci.
アもん

アもんの感想・評価

3.7
この三人の関係なんて、日本にあるかね?いやない。だから良いのか。
ジュールの気持ちがどんなに、複雑なことか。

このレビューはネタバレを含みます

「愛してる」と男は言った
「待って」と女は言った
「抱いて」と女は言いかけた
「うるさいと」と男は言った

OPより
ヌーヴェルヴァーグの映画といえばゴダールらがよく撮った男女の若々しい活動を描いたもの(勝手にしやがれや5時から7時までのクレオ等)をイメージしがちだが、そういう意味ではトリュフォーの作品で最もヌーヴェルヴァーグらしい映画の一つだろう。

1910年代の話らしいのに主役三人の関係性がまるで映画が撮られた60年代のように溌剌としていて、撮影も編集も鮮烈極まりなく、ゴダール作品にも引けを取らないその鮮やかさには舌を巻いた。(撮影はゴダール作品でもお馴染みのラウール・クタールだから当然とはいえ)

特に第一次大戦勃発前の期間にはかけっこのシーン等ゴダールがはなればなれにでオマージュしていそうなシーンもあったけど、実際にオマージュを捧げていてもおかしくないくらい演出が光るパートとなっていた。

中盤以降ジャンヌ・モローの子供を含めた四人の暮らしが中心となるけど、子供の父親が二人の男のどちらかわからなくなる瞬間が多かったのも奇妙ながら面白かった。

若干ジョルジュ・ドリュリューの音楽が感傷的すぎるきらいもあったが(特にクライマックスはさながら40年代のアメリカ映画みたいで苦笑してしまった)、別荘での長閑なシーンとかでは完全にマッチしていたし、ラストはまさかの対位法的音楽となっていて面白かったし、アレはアレで良かったのかもしれない。

しかしこの作品、映画に興味を持ち始めてヌーヴェルヴァーグという単語もよくわからなかった頃に勝手にしやがれと同時期に見たと記憶しているけど、そんな頃に見ていても記憶に残っていたのも出来が良い証拠だろうと改めて思う。
ツカダ

ツカダの感想・評価

3.9
ストーリーに惹かれて鑑賞。
男女3人の、危ういバランスで成り立っている関係性を描いた作品って、語義的にはおかしいかもしれないけど束の間のユートピアって感じがして好き。気まぐれで男を翻弄するカトリーヌとカトリーヌを愛するジュールとカトリーヌに惹かれるジム。端的に言えば三角関係だけど、ジュールとジムの友情は絶対のもので、いわゆる痴話話感はなくてよい。
山荘で過ごす3人が街の人たちに3狂人と呼ばれていたっていうエピソード好きだった。周りからは異常にみえる3人の関係は3人の間でだけ成り立つ特別なモノなのだ。
あとはつむじ風の歌のシーンと、何よりジュールとカトリーヌの顔がドアップになるシーン。カトリーヌの奇抜な行動はある意味の強さとある意味の弱さから生み出されていると思うんだけど、あのシーンはカトリーヌの弱さと脆さが伝わってきてよかった。
こんな微笑に出会った事がない
出会ったらついていくだけだ

パリって芸術と恋愛の街なんだなと
ナレーションが良くてまるで小説を読んでいるような感覚。テンポ速いしセリフもかっこいいし、とにかくグイグイ引き込まれる。でも、カトリーヌの奔放さには正直ついていけない

男「何をする?」
女「嘘を焼くの」

嘘が飛び火した。(゚Д゚;)

フランスの女の人って硫酸持ってるの?
嘘ついた男にかける?
すごいんだけど…

本当にすごいのは結婚のその先にあった。あれだけ自由なのにそれでもカトリーヌを愛しているジュール。そして髭を剃った方がいいジム。人生のつむじ風の中でぐるぐる回るカトリーヌ…

何やってんだ?奇行種か?(失礼)

ダメだ。彼女の『信じて』が分からない。私には永遠に理解できない気がする。男と女の間には深くて暗い河があるんでしたっけ?私とカトリーヌの間には、多分深くて冷たいドーバー海峡がありそう…

突然炎のごとく燃え上がる衝動
自制する理性
愛って何なのか分からなくなりました。

それにしても子供が気になってしょうがないんだけど、大丈夫?
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