突然炎のごとくの作品情報・感想・評価

「突然炎のごとく」に投稿された感想・評価

Angie

Angieの感想・評価

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私を捕まえて

『私を捕まえて』と言い、カトリーヌは家を飛び出して走り去る。それを追いかけるジム。ジムを追いかけるジュール。このシーンが何よりも美しく、何よりもカトリーヌを表している。

カトリーヌはとんでもない女性だ。だが、彼女が愛したセリフ、モットーのように、彼女はまっすぐ自由に生きた。彼女を燃やすのは熱い恋の炎。彼女を生かすのは男たち。恋愛こそ、愛こそ彼女の全てであり、極端に徹底していた。それは男たちから見れば怖いことなのかもしれないが、私にはどこかわかってしまうところもある。この、女の愛への執着心を、どうしてここまでトリュフォーは描けるのだろう。トリュフォーが怖い…

そんなカトリーヌに振り回された2人の男は性格や考え方が全く異なり、そこもまた面白い。遠くからでも彼女とともにいたい、やさしき臆病なジュール。自分の幸せや主張も持ちながらも、カトリーヌを愛してしまう大人なジム。ジムと「ゼロから再出発」できなかったのは、そんなジムの性格のせいかもしれない。ジムは自分自身で自制をしてまともに生きようとしていた。恋の炎に身をまかせることなどしなかった。自分と違うジムに惚れるカトリーヌだが、初めて自分が愛されないことによって余計に愛が募ってしまう。そしてそれを燃え果たすために、車を走らすのだ。

カメラワーク、セリフ、全て詩的で美しい。前半の3人のシーンで伝わってくるみずみずしい青春の画。自転車を走らす3人の疾走感と若々しさ。戦争を挟み、山小屋のシーンになってから漂い始める不吉な空気感。その中でも垣間見える美しい山々の景色。遠くから景色を撮ったり、当時の記録映像を混ぜたりしているところにも注目。

カトリーヌは極端に生きていき、はたから見れば愚かで狂っている生き方なのだが、なんとなく、私はそれが人間らしくもあり素敵にも感じてしまう。それは堂々と燃え上がることのできない私が持ってしまう憧れなのか、それともジャンヌモローの美しさがゆえにか。
mona

monaの感想・評価

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突拍子もなく川に飛び込むようなその変拍子がとても生活に必要!!!いまそうしたくてたまらなくなりました
茅

茅の感想・評価

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隣に老人を座らせて2人で見てみたい。瀬戸内寂聴でもいいし、西成をふらついてるシャブ中のジジイでも可。そして、そのあと感想を述べ合いたい。
abe

abeの感想・評価

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怖い怖い映画だと思う!自分がみんなに愛されてないとすまない女が恐ろしいほどに怖い。ジムとカトリーヌがキスするときに後ろの虫がカトリーヌの口に入っていくところめっちゃくちゃすごいシーンだなと思った。
なんだろう、またしてもこのトリュフォー作品の統一感のなさ。不思議すぎる。そして面白いかは少々疑問なのに、なぜかわりと惹きつけられて全部一気にみてしまう。。何の要素が揃ってるのかいつも分析しかねる。。音楽?謎。
とりあえず、トリュフォーは帽子のセンスが良すぎて驚く。笑


(備忘メモ)
・オープニングの曲調(サーカス風?)に驚いた。陽気。勝手にシリアス系かと予想していた。フォントはあまり好きな感じではなかった。その後のナレーションやカットも含め、テンポが良く、意外。
・11分、13分、26分、30分、38分頃のカトリーヌの帽子がいい。
・16分、40分、1時間19分、1時間27分頃の音楽が若干唐突だけど心情と合っていて切ない。
・1時間頃のカトリーヌが歌うシーン、癒される。。
・1時間8-10分後頃、(暗い曲調ではないのに)音楽と相まってなんとも切ない。
・1時間29-31分頃、ホラーすぎる・・
・1時間45分頃の火葬のシーン、なんともいえない。。
・最後の最後が長調なのがまた切ない。
Tyga

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3.8
何をもって「恋する」ということで、何をもって「愛する」ということか。
身体が先か、精神が先か。
僕はできればジュールのそれを「愛する」ことだと思いたいな、と。
多分、カトリーヌのそれも「愛する」ことなんだけど。

カトリーヌが川に飛び込むシーンがよい。

トリュフォーは何気ないモノローグや台詞にぐっとくる言葉があっていい。

「ジュールの国は敗れ、ジムの国は勝ったが、しかし、真の勝利は二人が生き残ったことだ。」
三角関係とかじゃない!ただのLOVE
とはいえジュールに胸つまされずにはいられない…
chii

chiiの感想・評価

2.2
filmarksによると"ドラマ"
ツタヤによると"ラブストーリー"
しかし私からしたら
この奇妙な男と女と男と男は"ミステリー"でしかない(笑)

アメリはかなりこの映画をオマージュしてるのかもしれない。
アメリが好きなこと〜みたいなシーン、
橋を走るのも、キスシーンの背後の虫も、
それからナレーターまで
なんだか気付けて嬉しかった。


トリュフォーとゴダール
ゴダールとトリュフォー
私はゴダールが好きです。
きっと私にトリュフォーは早すぎるんだと思います。(笑)
ゴダールの描くやんちゃな、悪い男。
そしてそんな男を振り回す女が好きです。
もしかしたら私の理想はそれなのかもしれない。(笑)だからこの映画はちょっと自分のタイプではなかったけど
まあ、結末はなんだか予想通りだった(笑)からいいんでないか?(笑)
フリーセックス批判とも取れるし保守主義批判とも取れる映画。
性愛に自由に生きてきた女が歳をとって魅力がなくなってきた自分に焦り、自分から離れようとする男を(自分にはまだ魅力があることを証明するために)引き止めようとする話。でもあるし、保守的な愛の形を主張していた男が結局愛も友情も失ってしまう話。でもある。

ジュール(オスカー・ウェルナー)の、愛されてなくたっていいから彼女が自分の人生から消えてしまうのだけは避けたいという気持ちが痛いほどよく分かるので100%ジュールの気持ちで映画を観ていた。分かるよ。そういう感情の果てにある「寝取られ」には一種の神聖なものすらあるように思える。

一番かわいそうなのはジルベルトだよね。

ジム(アンリ・セール)の顔が好き。
ジムとジュールとカトリーヌ。
自分の中では、「大人はわかってくれない」とともに生涯ベストです。

トリュフォーはほぼ全作品に目を通してますが、男女の三角関係を描いたこの映画の三人が駆けだすシーン、ジャンヌ・モローが歌った歌『つむじ風』のシーン、そして衝撃のラスト…。


トリュフォーをイチオシ!の自分の中ではやはり、何度見ても飽きません。トリュフォーに、そして昨年はジャンヌ・モローも亡くなりましたが、映像ではいまも私の中で生き続けてます。
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