「テレックス吉野」
サイコパスな警備員が、殺戮を繰り返すサスペンスホラー
細身の松重豊さんを2m近い力士にしようとした撮影の試みは良かった。
殴打する鈍い音とシャープなスイングに、猟奇的な恐怖を感じた。
◆日本映画ではあまり見られない俯瞰での車のバックシーン、ロッカーに閉じこめて圧死させるシーン、吉野さんがテレックスの紙をグルグル巻いたままコーヒーを入れようとするシーンなど、恐怖の中にあるシュールなシーンが印象的であった。フラグは立てても決して回収せず、男前の立ち振る舞いをする吉野が好きになる。