Evansさんの映画レビュー・感想・評価

Evans

Evans

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ひみつの花園(1997年製作の映画)

2.5

「音楽だけ」

お金を目的で始めたものがあれこれ進んでいく作品

身勝手な主人公の行動を起こすだけで、面白みを感じなかった。

◆ケルト音楽をBGMに使っていて独特の雰囲気を醸し出していたが、登場人物
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ペパーミントソーダ 4K修復版(1977年製作の映画)

3.7

「フランスの学校生活」

フランスの息が詰まるような支配的な教育が行われている学校での生活を描いた作品

フランス映画らしい画角とポップな色彩がオシャレでありながら、登場する先生はそれとは正反対に意地
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

3.3

「全裸チェーンソー」

アメリカの超勝ち組男が狂気に塗れていく作品

完璧な男を演じていたが、仕事をせず、ランチとディナーに繰り出すだけの日々だったので、少し退屈であった。

◆度を超えた性癖をお金で
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ドキュメンタリー沖縄戦 知られざる悲しみの記憶(2019年製作の映画)

3.7

「弱者の視点」

沖縄戦について語り部や、沖縄の関係者のインタビューで紡いだドキュメンタリー作品

語り部たちが語る、実際に目にした光景は、何よりも考えさせられるものであった。対馬丸の生存者、ガマへ兄
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殺したいほどアイ・ラブ・ユー(1990年製作の映画)

2.8

「不死身と愛憎」

浮気性の夫に対し、妻が殺人未遂を行った実話を基にした作品

浮気現場を見てからずっと情緒不安定な妻と、殺人計画に乗り気な義母に振り回されていく人々を描いており、中盤の展開は失敗続き
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フィッシュストーリー(2009年製作の映画)

2.8

「パンクと世紀末」

世界初のパンクバンドの楽曲が巡り巡って世界を救う作品

現在でも活躍されている役者を使っていたが、個々人の見せ場らしいものもなく、ストーリーもタイトルに合わせて、ほら話が実現する
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レ・ミゼラブル ザ・オールスター・ステージ・コンサート(2019年製作の映画)

3.9

「歌声に圧倒される」

レミゼラブルのコンサートを映した映像作品

全編が歌で構成されており、出演者たちの力強い歌声に魅了されると共に、圧倒される。

◆長く愛される作品に中に散りばめられた要素を、全
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クラークス(1994年製作の映画)

3.7

「とんだ1日」

休みのコンビニ店員が急な呼び出しに対応したまるでいいことのない1日を描いた作品

変なコンビニの客とそれに対応するコンビニ店員を描きながら、現状に文句があるのに、変化を恐れる主人公を
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ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ(2001年製作の映画)

4.3

「狭間に生きる人」

東ベルリン生まれ、性転換をしたロックスターが自らの生い立ちを語るミュージカル

ドラッグクイーンのような立ち振る舞いでいて、堂々たるロックスターを演じきっており、とても魅力的であ
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博士の綺奏曲(2021年製作の映画)

3.4

「不思議な浮遊感」

ベネズエラを舞台にした浮遊感のある音楽作品

落ち着いたトーンの芝居と、謎の2人の黄色いキャラクターがマッチして、独特の浮遊感を持つ作品となっていた。

◆バンドを辞めた主人公が
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サンタ・サングレ/聖なる血(1989年製作の映画)

3.3

「美しき二人羽織」

見世物小屋の一座で起こった愛憎劇を描いた作品

両腕を失った聖人を祀るカルト宗教、見世物小屋の人々、親子の狂った愛憎、最後は別の愛が主人公を惑わす。

◆二人羽織で美しくピアノを
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素晴らしき日々も狼狽える(2022年製作の映画)

3.8

「まちをつくろう」

鹿児島で生まれたフェスの様子を映し出したドキュメンタリー作品

音楽を賞賛したものではなく、音楽とは、フェスとは、まちとは、人とはを考えるキッカケになりえる作品であった。

◆ト
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ホーリー・マウンテン(1973年製作の映画)

3.7

「カルトオムニバス」

カルト宗教における不死を探す旅を描いたカルト映画

キリストからの脱却、様々な信仰を取り入れ、現世における欲を捨て去るためにカルト宗教へと入信する人々と、その集団原理について描
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無法松の一生(1958年製作の映画)

3.3

「豪快な漢」

三船敏郎が暴れん坊の車引きを演じた作品

喧嘩っぱやく、乱暴者でありながら、愛情に人一倍飢えており、また与えること何もいとわない、すっぱりとした男の物語。

◆最初の豪快さから、最後の
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エル・トポ(1970年製作の映画)

4.2

「死に際の美学」

ウエスタンの格好をしたカルト映画

前半と後半は別の作品といってもいいくらい異なる作品であった。前半のウエスタンパートは、動機も因縁も心情も不明なまま、ただただ戦っているだけであっ
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ゲット・デュークト !(2019年製作の映画)

3.8

「青年たちの冒険」

ハイランドの美しい景色の中で巻き起こる青年たちの命をかけた冒険譚

キャラクターの配置や役割が明確でありとても見やすい構成となっているだけではなく、暗い景色と対照的にどこか明るい
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沖縄の民(1956年製作の映画)

3.6

「失い続ける戦争」

沖縄戦の様子を民間人の目線で描いた作品

疎開船の爆撃に苦しむ教師、軍の命令に従う学徒兵、逃げ惑う老人たちと、戦禍の中で、戸惑い、失い続ける人々の様子を描いていた。

◆演出とし
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修羅(1971年製作の映画)

3.9

「修羅場」

金と愛のもつれから取り返しのつかない事態へと事が進んでいく作品

芸者を身請けする際の、主人公の妄想と現実の勇ましさの違いや、その差を強調することで、いかに不格好であるかをよく表していた
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青春シンドローム(1994年製作の映画)

3.7

「青春の断片図」

フランスの大学受験を前にした高校生たちを、亡き友の子どもが産まれる時に集まった思い出話として描かれた作品

大学受験が迫っているにも関わらず、自分たちのやりたいことを、やるべきこと
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クナシリ(2019年製作の映画)

2.8

「領土とは」

国後島に住む人々を捉えたドキュメンタリー

日本人の生活の後を探す人、日本人の移住に島の未来を馳せる人、領土としての誇りを抱く人、同じ島でも人によって見方は異なっていた。

◆島の未来
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人間魚雷出撃す(1956年製作の映画)

3.0

「帰れない」

回天の搭乗員を描いた作品

潜水艦という特殊な空間で繰り広げられる生死の間で悩む若者を描いていた。

◆帰れない、帰りたくないから、死が直結する回天に搭乗するしかないという環境と、仲間
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ブルータリスト(2024年製作の映画)

4.2

「無にも満たない」

第二次世界大戦の迫害から逃れ、アメリカに渡ったユダヤ人建設家を描いた作品

書斎を素敵な図書室へと変貌させた卓越した芸術性のある建築を目の当たりに出来る。迫害された難民としての苦
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ヴェルヴェット・アンダーグラウンド(2021年製作の映画)

3.2

「ルーリードを通して」

ルーリードを通して、60年代の東海岸のカルチャーを見ていく作品

アンディウォーホールの影響力の凄さと、ロックスターになろうとしたルーの葛藤がインタビューを通して見えてきた。
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リトル・ワンダーズ(2023年製作の映画)

3.4

「無邪気な冒険」

子供たちがいつのまにか大冒険を巻き起こす作品

テレビのパスワード解除のはずが、あれよあれよと危ない冒険へと向かう無邪気で無鉄砲な姿を映していた。

◆盗みを働き、逃げ回り、暴力も
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

3.8

「トップガン」

トムクールズが年齢を重ね、円熟みのある演技を見せつけた作品

トップガンの良さである乗り物の格好良さを踏襲し、トムが乗るバイクシーンは爽快感と疾走感を与えてくれる。飛行シーンは言うま
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ファイナル・デッド・ツアー(2020年製作の映画)

3.3

「バンドは良かった」

バンドツアーの運転手が謎の人喰い男だったらという作品

スプラッター系の血の気の多さと、12時なると人喰いになるという設定がキーとなり、とても見やすい作りになっていた。

◆最
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サムサッカー(2005年製作の映画)

3.4

「答えがなくても生きる力」

大学入学を控えた青年の成長と家族との関係を描いた作品

人は何かに依存して生きているという母の言葉通り、誰も彼も何かを支えに生きていて、それは依存とも言い換えられる。全て
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SALAAR/サラール(2023年製作の映画)

3.7

「インド映画の可能性」

壮大なスケールで描く憎しみと暴力の連鎖を描いた作品

アクションが基本ではありながら、部族同士、一族同士の抗争をマフィア映画のように描いていた。話の厚みが従来の作品より厚いも
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テリファー 終わらない惨劇(2022年製作の映画)

3.5

「アートな殺人」

アートクラウンが無言のまま殺戮を繰り返す作品

どこまでも掴みどころがないクラウンがいつ現れるか、次に何をしでかすかと期待感を持って見ることができる。

◆グロさと意味不明さは作品
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サンクスギビング(2023年製作の映画)

3.8

「いいスプラッター」

感謝祭で起きた事件をきっかけとした殺人事件を描いたスプラッター作品

最初に起きた事件から見ていて期待感のある展開でとても楽しめた。残虐で完璧で、主役級の時だけうまくミスって抜
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きみに読む物語(2004年製作の映画)

4.3

「忘れられない初恋」

認知症になった妻に、自分たちの恋の物語を語りかける作品

恋愛映画として申し分ないほどの展開と、大きな愛を感じた。初恋の甘酸っぱさ、青年期に訪れる葛藤と、最期を迎えるときに、妻
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バビ・ヤール(2021年製作の映画)

4.5

「煙、残骸、死体」

第二次世界大戦におけるウクライナのある地方の現状を映し出した作品

ナレーションはなく、映像の中から自らが感じれるものを感じ取る作りになっており、映像そのものの力を感じること出来
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レナードの朝(1990年製作の映画)

4.0

「当たり前の日常に感謝を」

ロバートデニーロが脳炎症患者を演じ、一夏の奇跡と、生きることの素晴らしさを描いた作品

医師の愚直に観察し、患者の話を聴く治療法は、1番の薬は何か、患者の幸せとは何かを考
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ナポレオン:ディレクターズ・カット(2023年製作の映画)

3.9

「ナポレオンの生涯」

ナポレオンの障害を壮大なスケールで描いた作品

フランス革命から始まる物語で、フランスの歴史を感じることが出来た。

◆お世継ぎ問題、ナポレオンの敗戦を強く描き、ナポレオンを偉
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PIGGY ピギー(2022年製作の映画)

3.0

「ラストの怒号」

自らの体型のことでいじめを受けていた主人公の苦しみを描いた作品

スプラッター系かと思いきや、無差別殺人と自らの関係性に違和感を抱きながら、大人になれない自らの葛藤が、家族への行動
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クラブゼロ(2023年製作の映画)

3.7

「同調圧力」

食べないことを勧め子どもたちを洗脳した作品

洗脳するためには、極端な思想と相互監視であることを示していた。食べないという極端な思考と、それを実行することで得られる快楽が他の人とは分か
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