Evansさんの映画レビュー・感想・評価

Evans

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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.5

「違和感の正体」

家に取り憑いた呪縛霊が、その家とその土地を眺めているのを見る作品

ポルターガイストが起こったり、少しホラー的な恐怖を入れているシーンもあるが、話すことが出来ない、白布一枚被ったら
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グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.8

「いいミュージカル」

サーカスの興行主の主人公が、反骨芯を糧に、成功し、自らの幸せを見つけていく作品

ストーリーは成功と失敗を経験した先にある幸せを見つけるもので分かりやすく良かった。ミュージカル
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恋人はアンバー(2020年製作の映画)

3.3

「アンバーが少し不憫」

同性愛者の若者が、偽造のカップルとして過ごしながら、成長していく作品

親の言いつけや、田舎の閉鎖的な雰囲気に嫌気がさしながらも、それを突破する勇気のない青年と、悲しい過去を
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小悪魔はなぜモテる?!(2010年製作の映画)

3.4

「人の噂」

人の評判や噂に自らを合わせて身動きが取れなくなってしまう少女の物語

1つの嘘広まるまでの早さと、それを訂正することの難しさを描いていた。制作当時と現在ではそのスピードも段違いに早く、広
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

3.5

「消費されるフィクション」

堅物作家が悪ふざけで描いた三文小説が売れてしまい残念がる物語

姉の死、母の認知症、父の秘密と彼自身がかかる問題とは別に、彼が悪ふざけで描いた小説が売れてしまう。彼という
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

4.8

「素晴らしい脚本とシチュエーション」

2分間の過去と未来を駆使して作成された素晴らしい作品

完全に整理された時間設計とシナリオ、シチュエーションも一箇所を上手く使うことで、暗転も使わず移動だけでこ
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ペーパー・ムーン(1973年製作の映画)

3.5

「洒落たクライム作品」

母親を失った少女と詐欺師との交流を描いたロードムービー

故人からの聖書売りつけや、両替で人を欺いたり、お釣りで誤魔化してみたりと、派手さのない詐欺をたくみ使っていた。

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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.5

「発想と脚本の素晴らしさ」

2分間のループをひたすら繰り返して人間関係や、人の弱さを描いた作品

ループの理解力はさておきながら、見ているこちら側がキチンと状況を理解できるような丁寧な作りと、ループ
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ザ・ロイヤル・テネンバウムズ(2001年製作の映画)

4.2

「才能の片鱗」

失った家族の絆を、徐々に取り戻していく作品

最初のスタートの仕方、チャプター式に物語を区切っていく部分、ウェスアンダーソンにしか出せない色彩と画角で、この後の作品への影響を大いに感
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大菩薩峠(1966年製作の映画)

3.9

「仲代達也の狂気」

人を殺める剣を極めた男の狂気を描いた作品

主要な登場人物が主人公が起こした事件への関わりを持ち、主人公を中心とした不幸と狂気に塗れた時間を過ごしている。

◆最初の決闘から、徐
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ブリーダー(1999年製作の映画)

3.2

「物に囲まれた生活」

ビデオショップ店員の恋と、義兄弟のギクシャクを描いた作品

映画にしか興味がなく、映画の話しか出来ない主人公に強い共感を得る。みんなで揃ってただただ映画を見るという関係性も良い
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僕らの世界が交わるまで(2022年製作の映画)

3.4

「自己愛と思い違い」

シェルターで働く母と音楽家の息子が、それぞれ自己愛に溺れて、思い違いをする物語

自分への思いが強すぎるがゆえに、他の人がどう思っているかを考えることなく、突っ走っていく。
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犯人は21番に住む(1943年製作の映画)

3.9

「完成されたサスペンス」

下宿宿にいるとされる連続殺人犯を追う物語

テンポよく、話は進み、コメディも交えながら進んでいく。下宿人のそれぞれのキャラクターも立っていて見やすい作りとなっていた。

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システム・クラッシャー/システム・クラッシャー 家に帰りたい(2019年製作の映画)

3.5

「善意にありつく」

過酷な環境で育った少女が、不安定な状態のまま福祉施設で生活する作品

いくつかの分岐点で、少女は自らの道を訂正しながら歩むことが出来たが、それを拒否し、袋小路へと追い込まれていく
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ダージリン急行(2007年製作の映画)

4.3

「鮮やかな色彩」

ウェスアンダーソン監督が描く、親離れと兄弟の絆を描いたロードムービー

インドを舞台として、美しい景色と鮮やか色彩、ウェス監督らしいカットの数々。おしゃれで無駄のない編集と、たわい
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知りすぎていた男(1956年製作の映画)

3.2

「暗殺現場のドキドキ感」

ヒッチコックが描く暗殺劇を知った夫婦の戦いを描いた作品

夫婦2人の演技が良く、とても見やすい作品となっていた。

◆劇場でも銃がゆっくり首相へと向かうシーンの丁寧なカット
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アンソニーのハッピー・モーテル(1996年製作の映画)

3.5

「行き当たりばったり」

全て感情の赴くまま、行き当たりばったりで進むクライムムービー

ウェスアンダーソンの才能が花開く予感を感じさせてくれる洒落の効いたクライム作品であった。

◆最後の強盗の全て
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(1965年製作の映画)

3.8

「侍の終わり」

桜田門外ノ変を描いた作品

侍を目指した者が、侍時代の終わりを告げる鐘を鳴らした瞬間が描かれていた。

◆首領の人の悪さや冷酷さと、三船の熱さがいい塩梅に溶け込み、深い味わいを出して
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許されざる者(1992年製作の映画)

3.3

「人の痛み」

イーストウッド主演のウエスタン作品

ウエスタン物でありながら、主人公が無双するのではなく、深い悲しみと痛みを表していた。

◆人を殺めることへの抵抗や、暴力に対して何も感じないものへ
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ぼくのお日さま(2024年製作の映画)

4.1

「冬の青春」

アイススケートを通じた縁が複雑に絡み合う青春映画

全体的に落ち着いた雰囲気で、言葉が少ないものの、演技と映像が多いに語りかけてくるものであった。

◆思春期の男女を中心に据え、揺れ動
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関心領域(2023年製作の映画)

3.6

「異常な日常」

アウシュビッツ収容所の隣に住むルドルフ・ヘスの家族と彼の日常を描いた作品

第二次世界大戦のユダヤ人の問題を新しい視点で描いていた。直接的に収容所の生活を見せるのではなく、ヘスの日常
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ゴダールの探偵(1985年製作の映画)

3.0

「音で魅せる編集」

ゴダールが描く破茶滅茶サスペンス

登場人物は皆イライラしており、会話らしい会話は出来ず、二言目には怒鳴りあっていた。

◆映像の編集よりは、音の使い方の編集に凝っており、レスト
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少年と犬(1975年製作の映画)

3.1

「ディストピアの友情」

核戦争後のディストピアを描いたSF作品

主人公とだけ喋れる犬が、荒廃した世界での生き方を教えてくれる物語

◆友情にヒビが入るのは、女性が問題としてなりやすく、性悪女が2人
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ラッキー(2017年製作の映画)

3.5

「空について」

今まで感じなかった死を感じた老人ラッキーの日常を描いた作品

主観的な見方、物事や事象は人によって感じ方が違う。それは死についても同じである。いつ訪れるか分からない死を受け入れること
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ブルー・イン・ザ・フェイス(1995年製作の映画)

3.8

「カイテルとムッシュ」

ブルックリンを愛する人達の物語

たばこ屋の店主が似合いすぎているカーテルと、彼を慕う人々の会話で成立した作品

◆最後のタバコをなかなか吸わず、うだうだと話し込むムッシュと
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ああ爆弾(1964年製作の映画)

3.5

「ジャズと狂言」

岡本喜八監督が描く爆弾のスリルを描いたコメディ作品

落ちぶれたヤクザの親分が、組を乗っ取られた仕返しに爆弾を仕掛ける物語

◆狂言から始まり、ジャズ風のミュージカルと親分を旧勢力
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RENT/レント(2005年製作の映画)

3.9

「最高の出だし」

エイズ患者と芸術家達の交流を描いた作品

エイズという病と戦う人々と、自らの思う芸術に懸命に生きている姿を映していた。

◆映画のオープニングで掴まれて非常に良かった。特に前半は、
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ヴェルクマイスター・ハーモニー 4Kレストア版(2000年製作の映画)

3.6

「素晴らしい長回し」

とある青年の視点を通し、暴動が起きた街の様子を見ていく作品

台詞が少なく、説明もあまりないので、映像の中から感じ取る必要があり、長回しのカットから色々なところを注意して見る必
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タイムズ・スクエア(1980年製作の映画)

3.0

「NYパンク」

ニューヨークを舞台に、社会からはみ出した2人の少女の友情を描いた作品

大人しい少女とヤンチャな少女が、互いに足りない部分に尊敬し、友情を深めていく。

◆心がパンクしそうな少女時代
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小早川家の秋(1961年製作の映画)

3.1

「道楽親父」

小さな酒屋さんの大旦那が好き勝手するのに翻弄され家族の物語

家族関係でそれぞれ父への思いは違えども、日本の家族形態をよく現していた。

◆ テーマとなっている結婚についての言及はあま
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.5

「歴史的意義」

原爆開発の父オッペンハイマーをノーラン監督が描いた作品

原爆開発から戦後自らの功績によって責められるオッペンハイマーを描いていた。

◆息をつかせない台詞の応酬で、見ているこちらが
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スワロウテイル(1996年製作の映画)

3.7

「オリエンタルな作品」

架空の日本、円都を舞台に描く、必死に生きる人々の物語

中国語、英語、日本語が飛び交う移民映画として非常によい試みであった。日本人らしい日本語を使う円バンド達の面々も魅力的だ
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アカルイミライ(2002年製作の映画)

3.3

「クラゲが繋いだもの」

浅野忠信とオダギリジョー共演の、黒沢清監督作品

核心や目的をはぐらかす浅野忠信が謎めいた存在で、オダギリジョーがそれに呼応し、行動をしていた。

◆夢で未来が見えるオダギリ
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.3

「くたばれ」

長距離列車で同室になった男女の淡い恋を描いた作品

出会った時の関係性は良くなかったが、徐々にお互いを理解することが出来た。

◆リョーハの人懐っこい様子が、良くも悪くも彼という人間を
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

3.5

「本物と幻想の間」

アイドルから女優に転身した女性が、ドラマか夢か現実かの境界が曖昧になり、苦しんでいく作品

態度の悪い客、騒ぎを起こす客、好きなところより悪いところや、嫌なところでした人を語らな
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夜は短し歩けよ乙女(2017年製作の映画)

4.7

「素直で甘酸っぱい恋」

長い長い不思議な一夜の出来事を辿りながら描く大学生の恋物語

不思議な登場人物たちと、それに翻弄されながら思い思いの時を過ごす2人。キャラクター達が生き生きと青春の不思議な一
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