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エヴァの匂いのENDOのレビュー・感想・評価

エヴァの匂い(1962年製作の映画)
4.0
ヴェネチアが舞台。ある映画祭に呼ばれた原作者の作家の話。ファム・ファタルもの。
とにかく、主人公は自分の権威がハリボテであるため、常に不安を内在させてる。そこに侵入してきた、男を本質的に愛せない女にズブズブになっていく。
幸せなんて、絶対になれないのに。馬鹿な期待とも、自己破滅を望んでいるとも取れる行動をとるのが哀れだった。
エヴァが登場するとかかるビリー・ホリデイの曲『Loveless Love』は気怠く、映画のトーンを象徴してた。
でも最後のシーンで、落ちぶれた主人公を軽くあしらってはいるが、まだ関係は続いているらしく、2人は立場は違えど運命共同体のような感じのように見える。現行版からカットされた台詞に「猫にエサをやるのを忘れないでね」というものがあったらしい。エヴァの視点でもう一度観直したい。
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