アフリカ最大の古代湖、ヴィクトリア湖。かつては“ダーウィンの箱庭”と呼ばれ、多くの固有種が100万年以上の歴史の中で進化をしてきたと言われます。
ところがイギリス人によるナイルパーチという淡水魚の放流により固有種のほとんどが絶滅したそうです。
現在タンザニアではこのナイルパーチの輸出で支えられており、それを取り巻く人々の暮らしをこのドキュメント映画で映し出します。
ちなみにナイルパーチとは普段私達日本人も口にしている白身魚です。2メートルを超えるバケモノのような巨大魚です。一般にスズキとされる魚のほとんどがナイルパーチだそうです。今はどうか知りませんが。
10年以上前のドキュメントなので状況は変わっているかもしれませんし、当時このドキュメントはかなり誇張されているとの批判もあったそうですが、ショッキングな映画には変わりありません。経済のグローバル化の裏にはこのような闇の部分もあるという現実を見せつけられます。
とにかく暗いです。ドキュメンタリー映画としてのあり方に是非が問われた映画ですが観る価値はあるでしょう。