メチャ良い映画だな。ガチガチの怒りの葡萄時代を背景に、世の中の汚れた部分とそこに対抗する為の誠の強さを初めて見た夏の記憶。子供らしい恐怖を影や謎の隣人って云う良く分からないものから始めて、父親の信念を一つずつ辿る様に理解して行くって演出が見事。グレゴリー・ペックの内外の強さをきちんと表現しつつ、伏線の『無害なツグミは殺してはいけない』を秋に回収で素晴らしい。予備知識なしの若過ぎるロバート・デュヴァル登場で度肝を抜かれたのも束の間、優しさの溢れるあの目元だけでもキャスティングが完璧に成功してる。ハムっ子の狭い視界穴から見えるものなメタファーもまた良い。傑作。