アラバマ物語の作品情報・感想・評価

「アラバマ物語」に投稿された感想・評価

butasu

butasuの感想・評価

2.0
黒人の冤罪裁判の話だと思っていたから、それがあくまで中盤の1要素だったのは予想外だった。もう一つの主軸の話(謎の隣人ブー)と子供達のちょっと冒険っぽい話がごっちゃに感じてしまい、イマイチ没入できなかった。子供の話→ブーの話→子供の話→黒人の話(そこそこの尺)→最後急にブーの話という印象。差別は良くないよというのをピュアな子供の目から見せました、という全体を通したテーマは理解できるが。黒人の話が重すぎるので、それ以外の部分に全然乗れないまま終わった。モノローグも要らないのでは。
あと父親はアメリカ人が選ぶ歴代映画のヒーローとかに選ばれてるらしいが、さもありなん、という感じ。アメリカ人はああいう反人種差別的なのとか大いなる父性とか大好きなんだろうが、完璧すぎて逆に特に魅力を感じなかった。
この映画が好きじゃないって言うと「人間の心が足りない」とか「この良さが理解できないなんて」とか言われそうでつらい。繰り返すが、黒人のくだりが余りに重くてぐっと来てしまったからそれ以外がノイズに感じてしまっただけです。という言い訳。
To Kill a Mockingbirdはハーパーリーという人の小説ですが多くの人にとって映画アラバマ物語(1962)の原作であろうかと思います。人種差別と貧困が織り込まれたドラマで──IMDBでも8超えの名作です。女史がなくなる直前、続編が発表されたのですが、それがとんでもない方向へ行っていて全米がControversialで揺れたのは、取りあえず置いておきます。

アティカス(グレゴリーペック)は温厚な人柄で信頼される弁護士で、亡き妻との間に生まれた、やんちゃなふたりの子供と一緒に暮しています。
憶えているシーンがあって──貧しい農家の息子がお転婆な次女スカウトと学校で喧嘩をします。その仲直りに夕飯に招待され食事をするのです──なんてことない食事シーンです。

貧農の息子カニンガムは出された食事に「牛肉なんて久しぶりだ!うちじゃリスやうさぎばかりで、とうちゃんと狩りに行って獲るんだ」と感激します。で、コーンブレッド用のシロップを所望して、それをダラ~っとかけます、──肉にも全部にかけます。
スカウトは「なにやってんの!」と行為を批判します。アティカスは諫めるのですが、スカウトはなおも「お肉もシロップでぐちゃぐちゃになってるよ」と言い下します。
そこで彼女は黒人の給仕に呼ばれ態度を注意されます。
「あの子はお客さまでしょ!たとえテーブルクロスを食べようとしたって黙ってなきゃダメ!行儀よく出来ないなら台所で食べなさい」

このシーンが言いたいのは人様の食べ方に四の五の言うことがマナー違反だということです。そしてそれが現代社会にあってはとても新鮮だというわけです。
むろん私たちは人様の食べ方に四の五の言うことがマナー違反なのは知ってますし、人様の食べ方を面と向って批評することもありませんが、唐揚げレモンにも見られるとおり、どうやって食うかってことが、ごく日常化している好奇心のネタなんですから。きょうび、けっこう誰もが人様の食い方に文句をつけたいわけです。
あんがい貧しさって自分のなかにもあるのかも──って自戒できるシーンだったゆえの衝撃だったのです。
NHK-BS録画鑑賞
以前にも観ていたが、再度鑑賞。
主人公の父親役のグレゴリー・ペックがアカデミー賞主演男優賞受賞。

1930年代のアラバマ州の何も無い田舎町。
街の人たちも皆、貧しく色々な相談ごとも、お金が払えず農産物を代わりに持ってくるような田舎町を舞台に、弁護士の父を持つ兄妹の妹の視点から見た父親、家族、友達、街の人々や冤罪の黒人青年の弁護を引き受けた父親の裁判を通じて成長していく主人公を描く秀作。

隣の不思議な住人との不思議な交流、黒人差別が根強く残る時代に弁護を引き受けた父親からの教え、相手の気持ちになって物事を考えることが大事だと教えられる。「相手の靴を履いて歩き廻れ」言葉が滲みます!
ずっと気になっててやっと見れた!
アメリカでは中高生くらいの時にこの原作を読むらしいって事で、原作に挑戦したものの、50ページくらいで訳分からなくてやめた。
映画ならってことで今回見たけど、アティカスかっこいい、しびれる、最高。
妹思いのジェムが演技とってもうまい
晴

晴の感想・評価

4.3

このレビューはネタバレを含みます

いい映画でした。
幼少期のノスタルジーに浸るという意味でスタンドバイミーと比較しちゃうところがあるんだけど、男の子が成長するのに銃はいらないっていうのが大きく違って個人的にすごく好きなところ。
女の子だって冒険したいしね。
お父さんいい人、自分ができないことはいわない。背中で見せる。かっこいい。

黒人差別、障害者差別、教育格差、貧困による無知と偏見を批判してる作品。
ただ女性は男を拐かすものだっていう偏見からは逃れ切れてのないのがちょっと残念。


最後は見てる側としてはありよりのあり。因果応報イェーイなんですけど、公平だったお父さんが殺人をなかったことにするのもまた問題提起だなぁと。
結局裁判にも罪の重さにも人間だから自分の心情が入ってしまう。それを突きつけられた感じです。
こりん

こりんの感想・評価

4.0
人種だけじゃなくて貧富、障害者差別も扱った作品。
父親がかっこいい。
食パン

食パンの感想・評価

3.5
ヤバイ。大傑作。めちゃくちゃ観やすいし抜群に面白いジュブナイルかつ、子供の主観で黒人差別を描く社会派映画。弱い立場の黒人を弁護する父親の台詞『何を言われようともこのことで喧嘩はするな』がまるでキング牧師だと思ったら、彼の演説の1年前、公民権運動の最中に公開されたというから驚いた。

ラストは一見清々しいけど、よく考えると、ブーが彼を殺したことをなかったことにしてるんだから、怖いよ。仲良くしました、って終わってるあたり、ゾワゾワってくるんだけど。危害を加えない鳥は殺したらダメだけど狂犬病は殺す、とか。殺人はどう考えたってダメなのに、ブーの殺人は正当防衛だから黙っておこうね、みたいな身内で決めちゃう感じとか。子どもならずとも、世の中のウソとか、矛盾みたいなものに気付かされる。
カノ

カノの感想・評価

4.8
ゼミにて鑑賞。

レポートの題材にしやすい映画。

最後ホラーかと思ったけど、めっちゃくちゃいい映画やった。


メモ取りながら見たい映画。 

私にとって「好きな映画」と言うわけではないけど、映画としての完成度が高い。グレゴリー・ペックの演技もめちゃくちゃ良い。
さ

さの感想・評価

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人種差別や障がい者差別、大人と子どもの壁、、色んな社会問題が描かれているのに重すぎないのは終始子ども目線で話が流れていくから。分かりやすいし、とてもシンプル。
一番最後のカットでマティカスの成長を感じた...おてんばマティカスかわいい...
あとお父さん紳士でかっこよすぎ!と思ったら、ローマの休日のダンディー俳優さんでした。
小さな女の子がタイヤの輪っかの中に身を丸めて入り、それを男の子が力いっぱいに転がすシーンがあるのですが、兄妹でハードコアな遊びをするなあ、と思いました。
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