イチロヲ

ハード・ペッティングのイチロヲのレビュー・感想・評価

ハード・ペッティング(1987年製作の映画)
3.5
美容師の女性(小林ひとみ)に亡き妻の面影を重ねたインポの画家(山路和弘)が、妻との想い出を喚起させるために異常性愛の歓びを伝授する。日活ロマンポルノ末期「ロマンXシリーズ」の一遍。日本トップアート製作。

本作のヒロインは、妻の亡霊に取り憑かれている画家により、3日間限定の正妻になることを契約させられる。画家は不能のため、セックスレスでもオーケーなのだが、その代わりに異常性愛行為を強いられてしまう。

ヒロインには同居する彼氏(佐藤恒治)がいるため、「セックスレスで寝取られ要素」が機能している。画家の妹(岡田きよみ)が、深層心理を知るキーパーソンとして登場するところも面白い。

肝心要となる調教シーンが、軽度の緊縛と野外露出だけで終わってしまうが、山路和弘の役者力に牽引されるため、良好な状態で鑑賞することができる。独立系からの買い上げにしては、とりわけ異彩を放った作品に仕上がっている。
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