つぁんは毒育ち

ユナイテッド93のつぁんは毒育ちのレビュー・感想・評価

ユナイテッド93(2006年製作の映画)
3.8
この作品は推測や想像で作られてる部分が多いという前提で。
最初にコックピットのドアを簡単に開けてしまったのが致命的ですね。捨て身のハイジャックテロに対する航空業界の対策が甘かったかもしれません。実際はどうかわかりませんが起こるべくして起こったように感じてしまいます。

この事件以後、コックピットに簡単に侵入できないようになりましたが、それを逆手にとってパイロットが立てこもり全員を巻き込んでの墜落自殺するという最悪な事件が複数起きています。締め出されたもう一人のパイロットが必死にドアを破壊してこじ開けようとするも……悲惨としか言い様がないです。想像を絶するストレスと恐怖、怒りがあったと思うと悲しくなります。
将来的には無人運転にするしかないですね。テクノロジーが向上した先には事故原因はヒューマンファクターが機械トラブルを上回りそうですから。

感想ですが、搭乗者の心情を思うとつらいものがあります。事実であり結末がわかっているので、見る前から悲壮感が漂います。淡々と終わりに向かっていくだけにならないように、追うのが大変なくらい大量の情報を詰め込んで、迫真の演技で魅せています。吹き替えにしましたが、字幕で見るべきかもしれません。
この描写でR18指定というのはおそらく異例で、内容が心理的に強いストレスを与えるからだと思われます。想像力や共感力が高い人は見ない方がいいですね。

このような作品を公開すると遺族はショックを受けるのではという声もありますが、事故や事件の遺族の多くは大切な人の最後に何が起きたのかを知りたがり、そしてみんなにも知って欲しいと思うそうです。ですから、再現映像の類は遺族にとっても大きな価値のあるものなんだと思います。

Amazon Prime Videoだと、最後、まだ話が続いているのに次の作品の紹介に移ってしまうのが残念というか、編集がおかしいと思います。明らかに早すぎで重要な部分が軽視されてる印象になります。
つぁんは毒育ち

つぁんは毒育ち