このレビューはネタバレを含みます
ホアキン・フェニックス演じる報道カメラマンが、フツ族とツチ族の違いを現地の人に聞くと、聞かれた男性は「両者の違いには決まりがあるんだ」と前置きしてから、どっちのほうが鼻が通ってるとか細いとか、品があるほうが何族とか、意味不明な「決まり」について説明する。
そして説明した後「これで合ってるよね?」と、ホテルの支配人ポールに確認するシーン・・・。
「そんなバカな!?」と思った。誰が決めたんだそんなこと!!!
怒りと虚しさと、人間という怪物の恐ろしさ。
何が彼らを駆り立てるのか、なぜ彼らは殺し合うのか。
それを伝えて余りある本作。
主演ドン・チードルの迫真の演技にも注目。
虐殺された大量の死体を目にした後、手が震えて「毎日結んでいるはずの」ネクタイが結べなくなっちゃうシーンはもう、言葉が出ないというか、なんというか・・・。
日本では「さまざまな大人の事情」により、本作はなかなか公開されなかった。情けない・・・。
日本では今日も昼から、芸能人の不倫だの、国会議員の不正疑惑だのを、タレントの皆さんがヘラヘラ笑いながら話し合ってましたーーー。
平和だなーーー。