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パリ、夜は眠らない。のeiganoTOKOのネタバレレビュー・内容・結末

パリ、夜は眠らない。(1990年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

ハウスであるボール・ルームが、不思議の国のアリスの世界のようなものって言ってたの、とても切ない。
でもドラッグから抜け出せるきっかけになったり、ドラァグクイーン部門だけだったのが、筋肉美、ファッショニスタ、スクールガール部門と増えて行ったのも、ふつうになりたい自分になれる場所だから。
そこで輝くために、必死でもがく姿は、かっこいいんだけど、やっぱり「ふつう」も選べたらいいよね。
夢を追うのもいいし、ふつうに暮らすのも、どちらも属性や性別に関わらず選択出来る自由。

ボールのルール、めっちゃいい。
この為に頑張ってきた人に拍手させるとこや、馬鹿にしないってとこ。
そしてみんなかっこいいんだ。
雑誌のポーズとりながら踊るヴォーギングは今もまだダンスジャンルとして発展してる。楽しくて、かっこいい。

でも、いつも死と隣り合わせ。
エイズの差別と偏見。
貧困に殺人。
みんなには家族の代わりになる場所と人が必要だった。
そのタイプの様々なこと!
当たり前だけど、メディアが作り込む「オネエ」キャラではない人が沢山。

ヴォーギングはこの映画と、マドンナがPVで取り入れた事で広まった。
最後の曲、「虹の彼方に」を踊る太った人もそうだけど、みんなダンスうますぎ〜
これは文化の勝利。
差別を文化で打ち勝つ!
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