上海十月

四十七人の刺客の上海十月のレビュー・感想・評価

四十七人の刺客(1994年製作の映画)
2.4
高倉健にあんなに台詞喋らせると存在感が無くなる。
市川作品なので本作を割とやっていると、つい見てしまう作品。
個人的に「影武者」「乱」に対する扱いに近いですね。
面白くないのに、なんか見逃してるんじゃないかと思って観直してしまうんですね。
観直して分かったのは、高倉健に対してセリフをしゃべらせてはいけないということだった。
遺作「あなた」でも思ったのですが、高倉健がいろいろしゃべればしゃべるほど
どうも違和感が出てくる。黙ってたたずんでるだけで絵にしないといけない俳優。
市川崑としては、映像派ではあるんだが主役の大石内蔵助なんでしゃべってもらわないと
困るというとこですね。話も少しやり過ぎ感がある。
原作・脚本が池上金男で東映集団時代劇を作り上げた人で「十三人の刺客」の忠臣蔵化しか見えない。
強いて面白かったのは、中井貴一の白塗りの色部で、ギャグな感じで嬉しくなる。
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