菩薩

モード家の一夜の菩薩のレビュー・感想・評価

モード家の一夜(1968年製作の映画)
3.9
とりわけカラフルなイメージがあったロメール故にモノクロに対する若干の不安はあったものの、当然そんな物はなんのそので、結局ロメールをロメールたらしめているものは何かと言えば、優れた脚本力であり巧みな台詞の構成力であって、決して「ノーブラ」などと言う不埒なものでは無いと悟り、ひたすら無防備な胸元にばかり目を奪われ、心を囚われ、そして下半身の自由を奪われた自分を改めて恥じる結果になった。だが悲しいもので、やはりモードが無防備な水兵シャツに着替え現れた瞬間は無意識に目を開き、それを脱ぎ捨て布団に潜り込んだ瞬間には身を乗り出している自分がおり、自分は何をどう努力しても聖人になどなれるわけは無いと確信を強めるに至ったが、それこそが自らの「生きる意味」なのでは無いかと自己弁護に走る自分が一方ではいた(意味不明)。結局のところ何が言いたいのかと言えば、一目惚れから「こいつと結婚するわ」と、堀北真希を我らから奪い去った山本耕二の背中を強く押したのはおそらくこの作品なのだろうし、なんにせよイケメンは得だし、何しても後をひかない反かっぱえびせん的な関係性を築ける女性の出現を心の底から望んでいる。
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