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クライング・フリーマンのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

クライング・フリーマン(1996年製作の映画)
4.0
父親をマフィアに殺され生きる気力を無くしていたエム・オハラ(ジュリー・ゴンドラ)は、偶然サンフランシスコで殺人現場に居合わせ、冷徹に殺しを終えたあと清らかな涙を流す殺し屋に出会った。彼はチャイニーズ・マフィア“竜の末裔”に素質を見出され、“フリーマン”と呼ばれる殺し屋となった元陶芸家の火野村窯(マーク・ダカスコス)という日本人だった。殺されたのは中国進出を企む日本ヤクザ“白真会”組長・島崎(マコ・イワマツ)の息子で、バンクーバーに戻ったエムは、事件の目撃者としてニッタ(チャッキー・カリヨ)、フォージ(レイ・ドーン・チョン)両刑事の保護を受ける。島崎は、フリーマンの目撃者暗殺をチャイニーズ・マフィア対抗策の端緒にしようとバンクーバーを訪れるが、島崎もまた窯に襲撃され殺されてしまった。再び窯の姿を目撃したエムは、もはや彼に殺されるのを待つかのようになっていたが、ある夜、エムのもとにやって来た窯は彼女を殺せず、運命に導かれるようにエムと結ばれるのだった。エムは彼が残したヒントを手掛かりに、北海道にある窯の隠れ家へと向かう。一方、組長を殺された花田竜二(加藤雅也)は、窯を仕留めて組織の覇権を握ろうと中国・上海の各地を襲撃していた。竜の末裔は花田暗殺を窯に命じ、目撃者暗殺の命に背いた窯の殺害も彼の相棒・黄(バイロン・マン)に命ずる。裏で白真会と通じていたニッタ刑事が花田にエムの来日を教えに来たその時、窯たちは花田襲撃にやって来た。花田は殺され、窯を殺そうとした黄も道連れとなった。夫に尽くし陰で白真会の動向も操作していた花田の妻・君枝(島田陽子)はニッタや組員を伴って、エムをかくまう窯の隠れ家を襲撃する。窯は激戦を戦い抜き、隠れ家を始末してエムとともに消えていった。
海外でも人気の同名コミックの映画化。
このアクション映画の魅力は、マーク・ダカスコス演じるクライング・フリーマンこと火野村窯の非業の宿命を背負ったミステリアスな魅力、ジョン・ウー張りの華麗なガンアクションと空手とソードアクションにある。花束に隠したナイフで瞬殺、アクロバティックな動きで敵を翻弄しつつ空手とソードアクションで華麗に一掃していくマーク・ダカスコスの華麗なアクションは、ジョン・ウー+リュック・ベッソン+子連れ狼という感じ。加藤雅也の男前なヤクザぶり、チャッキー・カリヨや島田陽子の特別出演も、良い。殺し屋のクライング・フリーマンと死に魅せられていたエムの運命的な恋もロマンチックな香港ノワールテイストのアクション映画。
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