ENDO

パームビーチ・ストーリーのENDOのレビュー・感想・評価

パームビーチ・ストーリー(1942年製作の映画)
4.2
全てが過剰で狂ってる。そもそもオープニングの目まぐるしさは2周しないと理解できない。基本的には過剰な親切なんだけど金銭面の壁が常に屹立しているリアルさは寓話とは言い難い。ハッケンサッカーの大富豪の桁違いさ。全ては外部に接続され回帰する話だが、途中で会う猟銃会のウズラ会の震える暴徒化と車掌の連結切り離しの潔さ。殆どホラーの熱量。その過剰なモノの氾濫の中できっかけになるのは小さなファスナーの故障と恋敵の空気読めないラブソング。超ミニマルな事故で、2回目の膝に乗せての抱擁キス。何もかも上手くいくが、最後の双子の結婚すら脳に混乱を来たさせオーバードーズ気味でThe End。その密度にクタクタ。取ってつけた適当なオチは何が本当の幸せなのかとか哲学的になったり感情的にはなったりしない。トム&ジェリーだもの。最初の隠れているシーンの鏡を使っての切り返しは切れ味すごい。
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