1966年公開。007のパチモンの中では人気・知名度が高いシリーズの1作目。大昔に観た時はかなり面白いと思ったけど、なんか微妙。先ずスパイアクションと言えばお洒落なオープニングが楽しみなのに、お手軽なエフェクトを掛けただけの映像がショボ過ぎる。本作と同年公開の同系列『サイレンサー・沈黙部隊』のハイセンスなオープニングとは雲泥の差。主人公=JCもそれほど魅力的に思えず、あのへなちょこカラテアクションはアメリカ人にはクールに映るのだろうか。あコメディだから良いのか。いやそういう問題じゃないだろう。とにかく全体的に展開がダルい。
フリント・ガールズのなかでは日本人のサキコさんがチャーミング。「オハヨウゴザイマス、デレク」。フリントの上司、リー・J・コッブ(YES!)の補佐官がこの時代には割と珍しいアフリカン・アメリカンのラブリーな女性なのにクローズアップのカットが一度もなくて悲しい。そしてエドワード・マルヘアーの顔を見ると実家へ帰った時の様な安心感を覚えるのであった。国際諜報機関の「Z.O.W.I.E.」(Zonal Organization World Intelligence Espionage)という名前がイカしている。音楽はJ.ゴールドスミス。108分。