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ロビンとマリアンのodyssのレビュー・感想・評価

ロビンとマリアン(1976年製作の映画)
3.5
【懲りない男と決断の女】

BS録画にて。

ロビン・フッド伝説による映画ですが、若い元気な盛りのロビンではなく、リチャード獅子心王に従って十字軍に遠征して20年後に帰国してからの模様を描いています。

ですからロビンももう40代後半から50歳くらい。
獅子心王の死は西暦1199年で、この映画は王の死とその直後にロビンとリトル・ジョンがイングランドに帰るところから始まっていますから、西暦1200年頃の物語。当時で言ったら40代後半から50歳の男と言ったら立派な老人で、そろそろお迎えが来てもおかしくありません。

他方、ロビンの恋人といえばマリアン。
この映画ではマリアンは修道院に入っているという設定。

この映画は1976年公開ですが、ロビン役のコネリーが40代半ば、マリアン役のヘプバーンが40代半ば過ぎですね。実際にはコネリーのほうが1歳年下なんですが、老けぶりからいうとコネリーのほうが上だから、まあ釣り合った中年カップルといったところでしょう。

20年のブランクがあっても二人の愛に変わりはない。
だけど、静かに二人で暮らしたいマリアンの意向は叶えられません。
ロビンは英雄だから、王や代官に虐げられている庶民の夢が彼に託されるからです。

二人とリトル・ジョンのほか、タック、ウィル、代官といったロビン・フッド伝説には欠かせない面々も登場します。

でも、代官といえば(ちょっと間抜けな)悪役なんだけど、ロバート・ショウが演じているせいか、わりに知的で端正な悪役になっていました。
それもまあ一興なんですけどね。
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