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小林多喜二のGaPToothのネタバレレビュー・内容・結末

小林多喜二(1974年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

若きプロレタリア作家であり、共産党員であった小林多喜二の生涯を、フィクションを交えた上に不可思議な演出にエッ|д゚)!!ってなる作品。

明治36年10月13日。
秋田県下川沿村に生を受ける。
そして、
昭和8年2月20日。
築地署の特高警察に検挙され、拷問の末に絶命。

小林多喜二の幼い頃の生活、北海道時代、拓殖銀行員時代、労農作家連盟、女性観、なども多喜二の著作の映像化を織り混ぜながら見せてくれる。

志賀直哉に傾倒し、
石川啄木の一握の砂を読み、
芥川龍之介とも交遊があったことも。

作家活動と平行して、実践活動にも身を投じていく多喜二。
昭和5年に上京。
翌6年には日本プロレタリア作家同盟の書記長に就任。共産党に入党。
昭和7年4月以降、地下に潜行し隠れ家を転々とする。

昭和8年2月20日正午。
多喜二は、今村恒夫と共に捕らえられて築地署へ。
昭和8年2月20日午後7時45分。
激しい拷問にも黙秘を貫き絶命。
翌2月21日夜。
小林多喜二は、凄惨としか言い様のない見るも無惨な姿となって自宅へ返された。
享年29才4ヶ月。

全身に歴然たるリンチの跡があったにも関わらず、死因を心臓麻痺だと強弁し続けた特別警察。
医療機関に圧力をかけて、死因解明の為の遺体解剖をすら許さなかった特別警察。
多喜二の通夜や葬儀に参列しようとする者を、ことごとく検束していった特別警察。

これは、治安維持法体制下での"実質的な"死刑執行だな。
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