・ジャンル
スラッシャー/ホラー/リメイク
・あらすじ
‘80年に田舎町クリスタルレイクのキャンプ場で発生した殺戮
それはかつて指導員が目を離した事で障害を持つ息子ジェイソンの復讐に狂った母パメラの仕業だった
パメラは唯一の生き残りの女性に斬首され死亡
しかしそれが死んだはずのジェイソンを復讐に燃える殺人鬼として蘇らせるきっかけとなってしまった
そして現在、友人達とキャンプに訪れていた女性ウィットニーが失踪
他の仲間は皆殺しとなってしまう
その6週間後、行方を消した彼女の兄クレイは警察が早々に捜索を終了してしまった事をきっかけに何度も妹を探しにクリスタルレイクを訪ねていた
聞き込みを重ねる中で彼は休暇を楽しみに来た若者グループの1人であるジェンナと出会い共に行動を開始
だがその頃、2人の知らぬ所でジェイソンによる殺戮は続いていて…
・感想
ホッケーマスクとナタというアイコニックなビジュアルでお馴染みの殺人鬼の代名詞ジェイソン・ヴォーヒーズを描いた「13日の金曜日」シリーズのリメイク版
舞台や背景、世界観はほぼ同じだが内容はジェイソンがほぼ出て来ない1作目を飛ばし2・3作目の要素を組み込んだオリジナルストーリーとなっている
現代(公開当時’09年)を舞台としていて過去作を踏まえた上での作品ではあるものの本作の翌年に公開された「エルム街の悪夢」リメイク版とは異なり色々と無かった事(ジェイソンの不死身要素等)になっていたり展開に矛盾(いつの間にかジェンナがジェイソンの過去を知っていた)があったり元来の主人公クレイの目的である妹ウィットニーの捜索がおざなりになっているパートが長かったりと全体的に粗い作りになっていたのが気になった
「エルム街〜」がシリアス路線で攻めていた良作だっただけに余計モヤモヤ
あっちで取り除かれたエロや笑いの要素を全部ぶち込んだのか?っていう感じで…w
まぁより露悪的に若者達を描いたと捉えれば飲み込めなくはないんだけど…
ただジェイソンが無敵の怪物ではなくなった分、復讐に狂い隠遁生活を送る悲劇の殺人鬼としての無骨な良さはあってそれに関してはホラーとして悪くなかった
でも序盤で障害に触れていたのに罠を使いこなしたりと原作より知的になっていたのは何かなぁ…
原作の様な可愛さが無かったのも惜しい
殺害描写に関してはゴア的にはそこまで強烈ではないもののバリエーションは比較的豊富で見応えあったしつまらないと言う訳ではないけども…
総合的にはシリアス路線とコメディ/エロ路線の間でどっち付かずになっていたのが良くなかった
どちらかにしっかり振り切っていれば「エルム街〜」みたいに良作になっていたと思うし
そもそもオリジナルシリーズでもジェイソンがほぼ出ない1作目が一番好きな人間なので個人的にはあまり合わなかったのかも
ジェイソンを主軸に据えても恐怖に全振りした作品には出来ただろうから尚更残念というのが個人的な感想
これで全作完走なだけにもうちょっと頑張って欲しかった…
あと何気にちょい役のアジア系俳優が「エルム街〜」リメイク版と同じ人だったのは何だったん…?w
「フレディVSジェイソン」での繋がりを踏まえてのアレではあるんだろうけどそれにしては小さな要素過ぎない?w