このレビューはネタバレを含みます
BGMと色を極力排したなかで、人々が疲弊し
情緒が不安定な様子がとても伝わってきた。
死体の周りをヘリが旋回するシーンや首吊り
死体の周囲を女性たちが囲っているシーンも
異質で印象に残るが、特に印象的なのは、
国境線の河を挟んで結婚式を挙げるシーン、
黄色の服を纏って配電線を架けるラスト。
非日常的で、美しく、そして哀しかった。
「わしらの家は あんたの家
これが家ならな
国境は越えたが まだここにいる
家に着くまでに
何度 国境を越えることか」
2023#23