物理的な国境だけではなく、人と人の心の境界線も描かれている。
テオ監督の撮る映画はどれも余白のある作品だけれど、今回もあらゆる真相が最後まで語られることはない。
画の強さも相変わらずで、特にクレーン…
前々作『蜂の旅人』も素晴らしい作品だけど、この作品におけるマストロヤンニの素晴らしさはそれを遥かに上回っていると思う。
この作品におけるアンゲロプロスのシグネチャー(ロングショット、大人数の動きと…
このレビューはネタバレを含みます
居場所を求め続ける人達をただ遠くから静かに眺める目線。
<政治家・男>と<婦人>の再会の場面が本当に素晴らしいかった。DVDのブックレットで監督本人が、「婦人は「彼では無い」と一言、突き放すよ…
【鑑賞メモ】
寒々とした木立を背に、鏡面のように滔々と流れる河。
仄暗いホテルの階段や、橋での面会、河の儀式、電線を張る作業員など、冷たく曇った色彩の中に、引き込まれる美しさが散りばめられていて、印…
一貫して俯瞰している、登場人物の誰かに肩入れするような映し方はしない。いいとか悪いとかは言わない。しかしTVカメラを通すことで、クローズアップされる瞬間がある。人の感情に触れて、あなたはどう思うか、…
>>続きを読む人物の走行と同じ速度でのフォローショットはアンゲロプロスらしからぬ疾走感で見応えがある。国境線に一歩踏み入れるかどうかの微々たる運動にこれほどの重厚な緊張感と憂いに沈むことはないし、その国境の隔たり…
>>続きを読むアンゲロプロスの映画はDVDで借りて全部観る、なぜならいつか特集上映が組まれた時にスクリーンで全作品の2周目を一気に完走したいから みんなもそうしたほうがいいよ
期待通り完全無欠な映像のつらなり …
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