画面が印象派絵画のように美しくナスキンの美貌も鮮烈なんだけど、彼女のキャラがおもろくない。テスはその美貌ゆえに身をおとしてしまうんだが、美貌を活かす逞しさも賢さもなく終始イライラさせられる。
テスのような美貌に恵まれなかったお芋ちゃん達の方が逞しく生きてるからね。
『バリーリンドン』なんかのキャラクターの面白さを思うとその点でもやもやする。
とはいえ殺人を犯した後の逃避行が良くて、今にも消えそうな蝋燭の火を絶やさぬように走ってるような儚さがあった。霧の立ち込めるストーンヘンジでのラストシークエンスは白眉といっていいんじゃなかろーか。
