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男はつらいよ 私の寅さんのterusukのレビュー・感想・評価

男はつらいよ 私の寅さん(1973年製作の映画)
3.6
旅行先で見た除け者扱いされてる高崎山の猿と相似する寅次郎。

旅行は、行くまでは最高に楽しい。
が、いざ、行ってみたらなんだかんだトラブルのせいで帰りたくなる、ということもある。
今回の寅のアリアは、旅から帰宅した人の理想的な迎え方、というテーマ。

本作のマドンナは、旧友の妹の画家で、岸惠子が演じる。
国際的なレベルで活躍する岸惠子が、ドメスティックの極みとも言えるこのシリーズに出演するのは、当時としては話題になったのではないだろうか。
歴代1位の観客動員を記録している。

岸惠子は女流画家役を演じる。
このキャスティングは理解できる。
「男はつらいよ」の従来作品からは異質である。

「別れの曲」が流れる中で、決別する過程を描く場面などは、相当お洒落なんではないだろうか。

エピローグで凧揚げの場面が出てきた。
そして、旅先で啖呵売をする寅次郎。
このラストシーンはやっぱりいい。
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