初代ミンキーモモの劇場版。やっぱり80年代の自由さが心地良いわぁ。
全体的にスッゴイふざけてる。ギャグに充ち満ちてるし、今なら深夜アニメのノリだと思う。でもこの時代は女児向けアニメでこの勢いがあったんだよね。
モモに関して言えば、葦プロの作風や湯山の演出もあるだろうが、芦田豊男
の影響力は抜きに語れないね。
キャラが活き活きしているし、鳥山明に通ずるデザインも実に素晴らしい。
モモの声がアラレちゃんと同じ小山茉美なのもシンクロするよね。
この映画がモモらしいアナーキーさある作風も兼ね備えながら、魔法少女モノに対して踏み込んだ内容になっていて非常に良く出来ている。
子供から大人に変身できる魔法少女と、大人になれない子供ピ−ターパンをリンクし比較した物語。実に巧い。
パパとママが乗った飛行機が南の島で行方不明。そこにある謎のエネルギーを巡り世界各国の争いになる。
島では大人達が子供に変えられ子供達の世界で生きているが，大人の侵略にモモらが力を合わせ撃退する。
ギャグテイストなのに、戦乱に巻き込まれる子供達の描写は結構エグみもある。
そして、驚いたことにピーターパンの考え方を最終的に否定も肯定もしない。大人になれないアダルトチルドレンは間違ってると指摘しがちだが、想はならない。他者の在り方を認める思想ってむしろ現代的だなと思う。
全体的にギャグで攻めているが案外芯があると思う。小山茉美サイコー！
