真っ黒こげ太郎

ヒットマンの真っ黒こげ太郎のレビュー・感想・評価

ヒットマン(2007年製作の映画)
3.8
彼女の涙が、彼の閉ざされていた心を開く。



謎の「組織」によって幼い頃から教育され、暗殺術を叩き込まれたエリート暗殺者(ヒットマン)であるコードネーム「47」。

「組織」から与えられた新たなる任務は、ロシアの大統領を公衆の面前で暗殺する事。
無事任務を完遂するが、何故か大統領はピンピンしてテレビに映っていた!!!
しかも一人の若い娼婦に任務遂行を目撃されたとして、その娼婦を暗殺する依頼が新たに与えられる。
更に今回の件で暗殺に勘如していたことがバレ、ロシア警察やインターポールの刑事達に追われる羽目になる。

逃亡劇を繰り広げながら娼婦のニカを連れだした47。
ニカが大統領に酷い目に遭わされていた事を知った47は彼女を守る為に任務遂行を決意するのだった。



巨大な事件に巻き込まれた凄腕のヒットマンが死闘を繰り広げる、FOX&ヨーロッパ・コープ合作のバイオレンス・アクション。
同名タイトルのアクションゲームの実写映画、ですが例によって自分は元ゲーをやった事が無いので原作に関しては全然分からないです。
監督は血みどろホラー「フロンティア」のザヴィエ・ジャン氏。

最近は他の事してたので更新や映画鑑賞が厳かになってしまったので、久しぶりにレンタルショップでドンパチしてそうな映画を幾つかレンタル。


本作は「陰謀に巻き込まれたヒットマンが、ヒロインを守る為に大暴れ!!」という、如何にもヨーロッパ・コープ的な…というかリュック・ベッソンさんが好きそうな題材だ。w

主役は幼い頃から殺人マシーンとして育てられた人間兵器で、悪党に酷い目に遭わされていた娼婦の女性と逃避行し、主人公を収容に追う刑事が居て、バレバレな陰謀を企んでいるバレバレな黒幕が居て…とアクション映画を見てる身としてはもう親の顔より見た要素のオンパレード。
美女のヌードシーンや、血出まくりのバイオレンス描写等、制作陣のサービス精神”しか”感じられない見せ場もタップリ。

まぁ、ぶっちゃけ有名なアクション映画のアレコレをごった煮させたB級ドンパチアクションですな。w
これに関しては原作がそういう内容だからなのかは知りませんが。


まぁ、こういう映画は頭をスッカラカンにしてアクションやら何やらを楽しめばいいワケで、その方面に関してはそれなりにちゃんとしたものを魅せてくれる。
銃撃戦は基本銃ぶっ放しまくり(着弾がスプラッタ!)で爽快だし、小規模ながら火薬爆破も網羅。
中盤、敵のヒットマンとの格闘戦では「正々堂々と戦おう」と言いながら、ドスを持ち出しての切り合い&格闘戦で見ごたえがあります。


基本的にB級アクションとしては十分楽しめる部類ですが、内容が余りにも王道…ってかありきたりすぎて「本作ならではの新鮮な要素がない」というのが欠点か。
話のテンポは良いし、話もベタなりに程よく捻ってるし、90分台の尺でしっかり纏まっているので、贅沢な悩みではあると思いますけどね。


って事で、如何にも感じの「午後のロードショー」が似合いそうな、ヨーロッパ・コープ制作のドンパチアクション物でした。
強く勧める程ではないですが、こういう系統のドンパチ映画が好きならどうぞ。
尺も短いので、平日の夜にササッと何か見たい時にも丁度良い。w