似太郎

リオ・ロボの似太郎のレビュー・感想・評価

リオ・ロボ(1970年製作の映画)
3.8
【最後っ屁】

ハワード・ホークスの些か枯れすすき的な内容になっている西部劇。冒頭の🚂機関車を食い止めるシーンが出色だったが、他はそれ程新鮮味のある展開がなくガッカリしてしまう出来。画面は正攻法でさすがだけど。

主演のジョン・ウェインもパッとしない地味なオッサンと化していて残念だった作品。ホークス作品にしては珍しく女性のヌードがあるのには驚いた。内容もちょっぴり陰惨であまり楽しい雰囲気ではなく、やはりベトナム戦争での敗北カラーが強めに出ている。

時代が変われば映画も変わると立証された西部劇で、もうすでに世の中は『イージー・ライダー』や『真夜中のカーボーイ』みたいな世界になっていたのである。こんな保守的な西部劇では新勢力に対抗できないに決まってる。😔

たしかに手堅い作りだが、ちょっと寂しい気持ちになってしまう巨匠による残念な遺作。取り敢えず、映画の夢をありがとう!ホークス監督。
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