アノン

ファッションが教えてくれることのアノンのレビュー・感想・評価

3.8
世界で最も影響力のあるファッション誌はVOGUEで、世界で最も有名な編集長はVOGUEのアナ・ウィンターと言い切ります。

小中学校の頃の将来の夢がファッション誌の編集者だったことを思い出しながら見てたけど、VOGUEの編集者とかどういう感性を持ち合わせていればなれるのだろうか。

アナはプラダを着た悪魔のミランダのモデルになったこともあるから、彼女の人物像は周知の事実だけど、ドキュメンタリーで見るとやはり迫力や現場の空気感をダイレクトに感じられて、すごく興奮したしモチベも上がる。

編集者ってセンスだけじゃななくて体力も精神力も大事で死ぬほどキツい仕事だってことは知ってるけど、想像の何十倍も皆ヘトヘトになっていて、やはり一握りの死ぬほど頑張れる人しか働けない職業なんだと改めて強く感じた。努力だけでは認められない。成果が全ての世界。

そしてアナを支えるグレイスの存在は偉大。唯一アナに物申せる人物だという印象だけど、そんな人のアイデアやコーディネートでもバッサバッサ切り捨てられていくのは衝撃だったな。アナに一通りアイテムを見せてほぼ全部却下された後に、「これを外すなんて有り得ない。こんなに素晴なのに…信じられない」とグレイスが不満をぶちまけてて、そりゃ我慢できないよなぁと思った。アナのことを"VOGUEの教皇"って言ってた人、まじでその通りだったわ(笑)

いやぁ充実しまくった90分だった。ファッション誌やハイブランド、編集者の仕事に興味ある人は見て損は無い。ていうか絶対見て。
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