れいん

GOEMONのれいんのレビュー・感想・評価

GOEMON(2008年製作の映画)
3.0
いつか観たい!観なきゃな、って13年も経っちゃったな。でも観られて良かったです。
キャシャーンのレビューとか見るとちょっと大丈夫かなって心配はありましたが、観て良かったです。自分でちゃんと体験して確認するということは大事って再確認しました。
配役がめちゃくちゃ豪華。知ってる!って人ばかりでそこの安心感は確かなものでした。に、対してなんでこの大事な役どころにこの人!?って疑問があり、そこは最後まで観てこのためのこの人だったのかなという悲哀が一層増したので、それも計算付くだとしたら500点満点です。愚かさがすごかった。
主人公に江口さんでなければ成り立たなかった作品だとおもいますね。その対の才蔵に大沢たかおかさんじゃなかったらもう映画として本当に難しかっただろうと思います。この二人だからこそ、そして敵役の秀吉も信長役もこの配役で望まなかったらとても滑稽になっていたんじゃないかと思うので、このバランスは神がかっていたと思います。それぞれの方がキャスティングOKしてくれて本当にお礼を言いたいです!
苦手な人は無理だけど、好きな人はいけるだろう世界観です。日本の題材をこうも西洋や東アジアなどと融合して美しく描けるのは、斬新で新たな扉を切り開いた感じで私的には好きです。お城も洋服も小物も建造物も全てがとってもシャレていました!画面が一場面一場面、すごすぎて見逃せないし細部にもこだわりがすぎていて目がめっちゃ疲れました笑 すごすぎてどこまでがCGで現実なのか分からないくらい。あと戦闘場面や攻撃がアクションデカすぎて、ありえねぇよ!って笑っちゃうんですけど突抜すぎて逆にそれが気持ちよくて豪快だから五右衛門らしいなって思っちゃうんですよ。いくら忍びでもそんな跳ばねぇだろ!でも楽しいからいいか!って。アクションシーンも速すぎてこちら側が追い付けない。でもいいか!って。それが無理なら全編は通してついていくのは無理だと思います。全てが突拍子ないので。でも、貧困層の表現は須らく他の作品と変わらないので、貧困というのは酷いものだというのが際立って感じられました。
茶々様がとてもお美しかった。メイクとかも凝りに凝れば厚化粧で出来るだろうに、素に近くて本当に美しいんだなってことがよく分かったし、才蔵の青年期が佐藤健さんでなんて贅沢な使い方するんだろうって驚きだったしエンドロールで戸田恵梨香さんに気づいてもう一度確認しました。可愛かった、言われなきゃ全然分からなかった!!明智光秀がかっこよくて台詞も殆どないのに、誰だ?って調べたらまさかの紀里谷監督でこれまた驚きました。信長の舞はかっこよくて自分自身が沸いた!
気になった点は、茶々様と気持ち通わせたかな?っていう言葉が無いのに、同じ布団で寝てたのにはびっくらこいた笑しかもあんな上級の身の上の方があんなお布団で!?って違和感。五右衛門あんなとこで気を失うかな?って突っ込んだ。水浴びして江口さんの肉体美に惚れ惚れしたけど、ほぼびしゃびじゃなまま服着はじめて苦笑いした。才蔵の部下のことをもっと知りたかったのに、知らないまま急に現れて名前も顔もよく分からないまま死んでいってしまったのがちょっともったいない。
最後の五右衛門と徳川家康のやりとりは凄かった。歴史上の大イベントって感じがしました。五右衛門の言いたいことはあの戦乱の誰もが思ったことで、今の混乱の現世でもきっとみんなが感じていることじゃないでしょうか。
ほぼグリーンバックの演技は大変って役者達が言っていたとウィキかなんかにありましたが、2009年時点でこの作り込みはすごいと思います。現実での役者の部分は撮り終えてそこから一年かけてのCGだそうです。
ストーリーはあってないようなものですけど、歴史のことをなぞっているんだなと思えたらそれでOKじゃないでしょうか。かなりの架空ですが(特に五右衛門。殆ど泥棒じゃないです)秀吉と光成がマジで嫌な奴でした。
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