片腕マシンボーイ

鉄男 TETSUOの片腕マシンボーイのレビュー・感想・評価

鉄男 TETSUO(1989年製作の映画)
4.5
昨日レビューした「RENT」に続いて大好きな作品を大スクリーンで観れた幸せ!やったー!いや、大スクリーンももちろん大切やが、本作に関しては音響がね……大音量で襲いくる爆ける金属音に痺れたってばよぉ!

身体が鉄に?ひゃー!って話

うむ、マシンボーイ的に「鉄男」は日本の映画の歴史を変えた作品だと思っているのよ、それまで黒澤、小津と言った一部の巨匠の作品は別として、さほど海外で評価されることのなかった日本映画、ところが東の果て日出ずる国の陽のあたらないアンダーグラウンドにヤバい映画を撮るやつがいる!
「鉄男」は塚本晋也監督の名と共に日本映画の可能性を世界に大きく知らしめ、その後に数々の日本映画が世界で評価されていく礎になった作品やと思うんよ!

さて久々に観る「鉄男」は?いや〜やっぱりめちゃめちゃおもしれかったなぁ
この世界観、スピード感、熱気、狂気、溢れる映画愛をビシビシと感じる作品
もちろん低予算で造形もチープなのだがアイデアと技術でこんな迫力ある映像になる!これぞ日本映画が誇る前衛芸術!これぞ日本映画が誇るチンコドリル!いま観てもなお最前線を突き進むカルトムービーやし、何年、何十年先に観ても色褪せることないであろう名作でしたなぁ

あの街中を疾走するシーンのスピード感とか…やっていることは「凪の憂鬱」シリーズの鹿ムービーと一緒なのに、こうも違うベクトルで最高なんなんやろな?ゲラゲラ
マシンボーイが何気に1番好きなんは割と前半の駅での鉄女との逃亡戦なんやが、塚本晋也がチョコッと出演していた庵野の「シン・仮面ライダー」より「鉄男」のが「シン・仮面ライダー」じゃね?思ってしまったんはマシンボーイだけか?そう思えば「仮面ライダードライブ」でマシンボーイが推しの〝死神〟魔進チェイサーとかだいぶ洗練された鉄男やしなぁ

とりあえず技術の進化で過激な映像が溢れる今の時代の映画ファンが「大概のことには驚かないからなぁ!」なんて観たらあまりの熱量に度肝抜かれること間違い無い唯一無二の傑作!映画館で観れて良かった〜新文芸坐さんありがとう!ぺろぺろ