監督・脚本・美術・照明・特撮・編集:塚本晋也
製作:海獣シアター
"やつ"は自らの体に肉体改造を施すが、失敗。ウジのわいている自分の脚に驚き、外に飛び出した瞬間に車に轢かれてしまう。
一方、平凡なサラリーマンである"男"はある朝に自分の頬から金属片が出ているのに気づく。彼の日常はその日を境に一変し、自分の体が次第に鉄化していくのに困惑する。
全ては男が車で轢き、山林に遺棄した"やつ"の復讐であった。
やがて全身が鉄に覆われたとき、男はやつと対峙する事となる・・・。
【キャスト】
男:田口トモロヲ
やつ:塚本晋也
女:藤原京
眼鏡の女:叶岡伸
医者:六平直政
謎の浮浪者:石橋蓮司
後輩が教えてくれた作品で思い出し久し振りに再鑑賞。
「AKIRA」に登場する鉄雄のオマージュと思っていましたが、鉄男の製作を開始した時はまだ鉄になっていなかったそうで、すごい偶然なんですね。
1回鑑賞しただけでは映像からは理解できない事も、2回目には細かい所が見えてくる唯一無二の味のある作品です。上映時間67分という短い時間は有難いです。
田口トモロヲの電話で「もしもし・・・。」を何回も繰り返すシーンは狙い通りなんでしょうが異様です。
女のセリフで「大概の事では驚かないから。」が3回も使われているとは、他には考えられなかったのでしょう。
田口トモロヲのペニスがドリルに変わりそれでも女と性行為をするシーンは痛々しくあまり観たくないです。
いぶし銀の石橋蓮司が出演しているのも注目です。