これはもうどう見てもクセ強臭をぷんぷん放っているが、塚本晋也監督の出世作というところで一種お勉強的に鑑賞。
はい!クセ激強い!笑
想像の10倍はクセ強かった。
まずですね。
まじで話の筋が意味わかんない。
ただでさえ台詞のでの説明が少ない上に、映像表現も尖ってて意味が読み取りづらい&映画文法的な飛躍(というか跳躍)がバチボコに差し込まれてくるので、「今、俺、何観させられてるの?」状態になります。
そういう意味で一種前衛芸術的でもある。
しかし。
本作についてよく「考えるな。感じろ。」と言われている通り、とにかく画面から放たれる熱量・パワーたるや凄まじ過ぎる。
とにかく、これまで観たことのないような映像表現や、そもそも「モノ」としても過去観たことがないような具体を見せつけられちゃったりするので、それをそのまま味わうのが吉。
あと、時代的にも予算的にも、金のかかる特殊効果的なものをほぼ使っておらず、高速移動はコマ撮り表現だったり、特殊造形は手作り感満載だったりして、そこから醸し出される具体性、肉体性みたいなものは逆にリアル。
そういった要素の影響として場面によっては本当に度肝を抜かれるような迫力がある。
(私、冒頭襲ってくる眼鏡の女のシークエンス、過去にないレベルで恐怖を感じてしまった)
後になってあらすじを読んでみたら、本作、しっかりお話としてのストーリーラインもあるのな。絶対初見じゃ分らんやろこれ!笑
ということで、お勉強鑑賞にしては得るものが大きかった。
ランタイム短めなのも有難い。