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女が階段を上る時の1のレビュー・感想・評価

女が階段を上る時(1960年製作の映画)
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じりじりと居場所を失っていくんだけど、自分の居場所を作ることを諦めない様が強かった。それはすなわち生きるということでもあるなと思う
カーテンを閉めるという動作の中にも意味と心情が混ざっていた
階段を上るっていうのも、着物だと上りにくいだろうに、もたつかずにすっと軽やかに上っていくのは美しさと強さを感じる。この時代の女性だと着慣れているっていうのもあるだろうけれど、それは実感せざるを得ないなと思う。

『乱れる』でも思ったけど、高峰秀子の目が特にいい。ふとした瞬間の伏し目にも感情が内包されているし、現在という時間に身を置いていないように見える。過去や未来を意識した目がいいな
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