たな会No02

女が階段を上る時のたな会No02のレビュー・感想・評価

女が階段を上る時(1960年製作の映画)
3.5
夜の女に生きるやるせなさ、せつなさですね。ほんとは夜の仕事などしたくないのだけど母親やバカな兄のためにも収入がないといけないので女は階段を上がる。先立たれた夫の操を守るためお客さんとも深い関係にもならないんですが、最後はほんと切ないですよ。しかし、これ細かいところの機微がいいですね。セリフも最低限、なのでショットも最低限なので俳優の演技が命ですよ。心理描写が丁寧で恐れ入りました。ラストの汽車を見送るとことか全員絶妙でした。高峰秀子が血を吐いてからの転じ方は悲しくて観てらんないけどうまかったですねぇ。