単なる人種差別を描いた映画ではなく、人間同士の偏見やすれ違いを徹底的にリアルに描いた作品だと思う。
映画の舞台がLAだから、多民族国家としての人種問題が浮き彫りになっているけど、日本でも出身だとか学歴だとか色々含めて「偏見」って存在するよなぁ、と感じた。
それらが巻き起こす負の連鎖が、群像劇を通してどんどん大きくなっていって、1人の勇気ある行動で止まるかと思いきや、結局振り出しに戻ってしまう感じが苦しい。
でも正直、ヒップホップ系のファッションに身を包んだ黒人男性にヒッチハイクされても車停めるのは相当難しいと思っちゃうよね。
白人ブロンドの美人だったら停めたいけど。
みんなが目を背けたりするような、こういう問題に徹底的にフォーカスした映画で、色々考えさせられた。