【2006年キネマ旬報外国映画ベストテン 第1位】
クリント・イーストウッド監督が手掛けた「硫黄島2部作」の1作目。アカデミー賞では録音賞、音響編集賞にノミネートされた。
好きな人には申し訳ないけどかなり退屈な映画だった。あの有名な写真の裏側を描くというのは興味深いが、ありきたりな反戦メッセージが伝わってくるだけで何も目新しさがない。
もちろんイーストウッドの端正な演出や脚本は素晴らしいが、特に目立ったシーンもなく見どころがなかった。あ、撮影も素晴らしいね。
『硫黄島からの手紙』も僕はそんなにいいと思っていないが、本作よりはマシかな。
本作におけるネイティブ・アメリカンの描写についてはよかったと思う。特に終盤畑作業をしているアイラのもとに裕福そうな家族が近づいてくるところ。無意識な差別が嫌な感じに描かれていてよかった。
イーストウッドがそもそも苦手な僕としては退屈の極み。丁寧に練られた戦争ドラマであることは認めるが、それ以上のものはない凡作。