ペイン

スージーの真心のペインのレビュー・感想・評価

スージーの真心(1919年製作の映画)
5.0
先日ギャスパー・ノエの新作『ルクス・エテルナ』を鑑賞していたらカール・Th・ドライヤーに言及されていて、またサイレント映画を観直したいなぁと薄々思っていました。

此の所は新しい作品鑑賞続きでアナログ人間の私は疲労困憊気味だったので、ここで“映画の父”D・W・グリフィスの名作『スージーの真心』をチョイス。

もう何も言うことがない完璧な作品の1つ。誰かが“映画とはグリフィスがリリアン・ギッシュを撮るために発明されたものだ”と言っていたが、あながち嘘ではないかもしれない…

一切乱れることのないショットのつるべ打ち、スマートな語り口、美しくあどけないギッシュの一挙手一投足に惚れ惚れする。

観たい新作に追われることの喜びも勿論あるとは思うし、大袈裟かもしれないが、現代人は今のこのご時世にこそ良質なサイレント映画と向き合う絶好のタイミングかもしれない。本作は心が疲れたと感じるあなたを必ずや癒してくれるはずだ。
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