2024年5月5日 鑑賞
大林宣彦監督作品は、あまり観たことは無かった。
原作をかなり忠実に映像化しているらしく、とあるマンションで起きた一家殺事件、しかしその家族は赤の他人同士であった。という事件をマンション住民や関係者のルポルタージュ形式で解き明かしていく。さらにはその映像すらも事件の映画化するための映像であるという入れ子構造になっていた。
下町とタワーマンションという対比、意図的に演出された単調なセリフ回し、全体的にトーンの低い映像によって、昭和から平成初期までの家族観の変化、空虚な空気感を表していた。
加瀬亮の亡霊は、令和になっても世界を彷徨っている。
エンドロールに流れる歌詞のインパクト。一度聞いたら忘れられない。