理由の作品情報・感想・評価・動画配信

『理由』に投稿された感想・評価

宮部みゆき先生の直木賞受賞作「理由」が原作。
高級高層マンションのある一室で起こった
凄惨な1家4人殺人事件
しかし死んでいたのはその部屋の住人
小糸1家ではなく、身元不明の他人だったーーーー!!
という被害者も加害者も謎な事件を
107人の証言を元に紐解いてく
群像劇(ルポタージュ形式)である。

原作が本当に本当に面白く、大傑作!!!!
「人には人の地獄がある」を地で行く作風で
1人の証言者にとっては最低な悪徳社長が
貧乏老夫婦にとっては恩人だったり
殺人事件の証言から107人の人生を
当人の目線で辿っていく
その人々の心模様と
社会的なしがらみの解像度が素晴らしい。

大林監督は名監督だし
監督はこの映画を作るに際し
「原作が面白いからそのまま作る」的な
意気込みだったようで
原作ファンからみても
好意的に受け取れる作り方をしているのだが、如何せん原作がかなり
長めの長編小説なので尺不足が惜しかった。
もともとテレビ用だったらしいけど
連続ドラマだったらどんな感じだったろう......
個人的な推測だけど、作品の質がいかによくても日本のドラマって群像劇ウケない気がする...主役陣のキャラ(俳優)人気で
視聴が後押しされてる作品が多い。
だから『理由』は原作が原点にして頂点にしかなりえないかも。

映画版、被害者奥さんの身元判明パートが
凄い良くてめちゃないてしまった。
幸せだったんだね。。
7mi

7miの感想・評価

3.2

このレビューはネタバレを含みます

ドキュメンタリー方式で展開していただけにラストだけチープな感じになってしまった…残念。推理するような内容では無かったのでそこも少しがっかりしました。
ドキュメンタリー方式なので被害者/加害者目線の画が無く、「どういう流れで占有屋として偽家族になったのか」「どんな争いの末にこのような惨状になってしまったのか」が一切なく物足りなさがある。
「部屋の中に若い男性を見た」という証言が幽霊だったというオチも個人的にはイマイチでした。
原作未読だが、非常に綺麗に纏めており、中だるみもなく展開していたのが良かった。これだけのキャストを揃えたのもすごいと感じる。

このレビューはネタバレを含みます

とにかくいきなり引き込まれる展開に暇を持て余す時間は全くなく食い気味に展開を待つ様に見てた。
ラストの高層階からの転落シーンは直視できなかった。作品見たタイミングもあったろう。。映画好きで、まだ見てない人には薦めたくなる作品だ。
K

Kの感想・評価

3.5
原作未読。読ませる気があるような無いような文字量のプロローグ。 登場人物107名の証言。テレビの取材。インタビュー形式。ノーメイク。妙なカメラワークやテロップなど、相変わらずの大林節。印象的だったのは、立川談志さん、永六輔さん、大山のぶ代さんの登場。宮崎兄妹が二人揃っているのを初めて見た。真相にたどり着くまでの膨大な紆余曲折。何の話を聞いているのか分からないようなエピソードも結果的に無駄はなし。カバー範囲の広さと長さに集中力を要する。小説化、映画化。利益優先。順序のおかしくなってしまった世の中。希薄になった人との繋がり。隣に住んでいるのはどんな人か。そしてエピローグ。「殺人事件が結ぶ絆」。問いかける系であり、考えさせられる系。
yantankei

yantankeiの感想・評価

3.2
原作も読んで見たこともあったと思うんだけど。長かった。ラストの歌はうっすら覚えていたような…
荒川区にそびえ立つ高層マンション「ヴァンダール千住北ニューシティ」のウエストタワー2025室で起こった、一人の転落死と三人の殺人事件。当初被害者はこの一室に住む一家と思われていたものの赤の他人であることが判明。謎が謎を呼んで世間の注目が高まる事件の真相が数十人の証言から次第に露になる様を描いたサスペンス映画です。

現代日本を代表する人気作家の宮部みゆきの代表作で直木賞を始めとする数々の賞を受賞した大ヒットミステリ小説をWOWOWの二時間ドラマとして大林宣彦の監督で映像化した作品で、原作のルポルタージュという設定に合わせてドキュメンタリーの形式で製作され、主人公不在の物語が話題になってテレビ放送後に劇場公開もなされました。

大ヒット作故に脚色の余地は限られてたはずがしっかりと大林映画になっていて、進むにつれてどんん空虚になる物語で当時「ふるさと映画」を手掛けていた彼が思う「東京」と「東京人」が描かれます。その東京感の是非はさておき、大林流の「つくりもの」演出が図らずもミスリードになっていてサスペンスに奥行きを与えている一作です。

このレビューはネタバレを含みます

ひとつの事件をベースにそれぞれの人間の人生を描くお話。
それぞれの人生が心地いいドキュメンタリーを見ているようで楽しめた。
特に思うことはなかった。
「画」で見せる怖いシーンがないけど、恐ろしいある種のホラー作品。
事件に関わる100人以上の人物の証言から次第にその事件の「実態のなさ」が浮かび上がる。
あえて舞台セットのようなマンション、第3の壁の越えて語りかける人物たち、この作品そのものが「事件後」の人々の興味、多くのマスコミが作ったと思わせる「ある人物を撮影する撮影現場」を撮る手法。
大林宣彦はふるさと映画を得意としているが実は東京、不気味な東京を描くことも得意だ。そして相変わらずわけのわからないエンドロールの歌!
に、しても風吹ジュン、こえぇえ
犯人は誰だ!?て肩に力を入れるより、次々と出てくる証言に身を任せて事件の成り行きとともにエンディングまで流されていくのがたのしい
100人を超す登場人物とのことで理解できるのかと思いながら見始めたけれど、全く問題なし。
主役が居ない、ドキュメンタリー風の作りで面白かった。
宮部みゆきの小説映画化、一時期宮部ワールドにハマって小説読み漁った時期あり。ストーリーテラーとしての語り口が絶妙の同氏だが、本作は異色で荒川区の高層マンション一室で起きた家族でもない4人の死体の謎を多数の人々から寄せ集めた証言を元に刑事が事件の核心に迫っていく。主人公のいない映画、1番登場回数多いのがマンション管理人の岸辺一徳だが主人公と呼べるキーマンでもない。スター級の役者がチョイ出演で証言を並べていくその数100人以上という豪華さ、みんなノーメイクだから誰だか見逃してしまいそうな人まで、観る側も別のスリルを味わえます。昔の下町風情は失われ隣人が誰かもわからないマンション生活、無理しても家を持ちたい欲求と返済破綻、競売物件に巣食う占有屋etc現代の抱える問題提示して進行する異色ミステリーでした。談志もまだ威勢よかった。
>|

あなたにおすすめの記事