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コズモポリスのotomのレビュー・感想・評価

コズモポリス(2012年製作の映画)
4.5
2014年5月22日
グロテスクな肉塊的表現が影を潜める近年のクローネンバーグ作品...なのだがやっぱり一貫していると云った印象。末期的な資本システムがもたらす世界のいびつさ、更には歪みの存在が有るが故に世界は成り立つのだっ!! と、形は変わったものの異形への変わらぬ、ある意味病的な探究心を見せつけられる様な一本であった。良作。

2020年8月19日
記憶から抹消されてた。前立腺が非対称ってのは『魔の山』にも出てくる、古代の寺院建築家が柱の配置のシンメトリーにわずかな狂いを設けるってのにも通ずる。時代の寵児が出来上がるのも消えるのも、ましてや世界の成り立ちなんぞ計算ではじき出されるモンじゃないとな。
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