『スプリット』がおもしろかったので、こちらも。しかし、なんだか地味だった。
怪我も病気もしない強靭な肉体をもつ中年男性が、自らの力の気づき、はじめは目を背けながらも、徐々に成すべきことに向き合い、行動に起こす、、、という。
この「行動に起こす」までの話。
を、1時間47分。ながいよー。
とにかくテンポがよくない。
バーベルを持ち上げるシーン、ベルトに銃をはさんだ男を追いかけるシーン、、、いろんなシーンがものすごく長く感じられる。
しかも、終わってみると、いちばんの見せ場はあの冗長なバーベルのシーンだったのでは、と思わせるほど、全体的に盛り上がりに欠ける。
すべてが最後のネタバラシへの導入、、、ともとれるが、そのネタバラシもそれほど意外なものでもない。
すべてが本編へのプロローグのようで、クライマックスもなく終わってしまったという感じ。
ミスターガラスがヒーローを渇望する理由、息子が父との(または両親同士の)関係に悩んでいる様子などを掘り下げてくれていたら、もっと、登場人物たちの気持ちに寄り添うことができ、ドラマ性が生まれたように思え、残念だ。