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アマデウス ディレクターズ・カットのyayuyoのレビュー・感想・評価

4.0
古典派を代表する作曲家、ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトの姿を
宮廷作曲家だったアントニオ・サリエリの回想を通して描き、アカデミー各賞を総なめにした大作!

ストーリーも3時間という長尺を感じさせない程濃密ながら、随所で数々のオペラの名曲が惜しげもなく流され、
もうそれだけでも至福の時を感じる。

天才と凡人の埋められない差に対する葛藤や嫉妬と同時に抱く、彼の作曲の才能に対する尊敬の念。
相反する感情を内に秘めながら彼に接するサリエリの心情がひしひしと伝わってくる。

また、前半は下品でいちいちカンに触る事を言ってくるモーツァルトに、サリエリと同じく嫌悪感を抱いていたが
物語が進むにつれて
彼の音楽に対する純粋な情熱、
父親との関係性、
音楽家としての活動が上手くいかない焦燥感等が徐々に見えてきて、
彼の人間臭さにどこか惹かれてしまう。

調律のせいなのか音響のせいなのかわからないけど、
所々チェンバロの音が割れてたのがちょっと残念だったかな。
モーツァルトはピアノソナタを数曲しか弾いたことがないし、普段はロマン派の曲が好きなのであまり自分から演奏することもないけれど、久しぶりに弾きたくなったかも。



ちなみに、サリエリってベートーヴェン、シューベルト、リストなど名だたる作曲家達を育てているんですね!
劇中でもレッスンの場面がよく出てきましたが、
天才から見れば凡人の域を出ないとはいえ彼も素晴らしい音楽家であったことに違いはないし、
同時に教育者としても優れていたようですね。
近年、彼の作曲した楽曲の数々が再評価される向きがあるらしく、
映画を観た今では何とも感慨深いものがあります。