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ミスティック・リバーのmのネタバレレビュー・内容・結末

ミスティック・リバー(2003年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

派手ではないのに語り代があるいい映画だった。
中でもデイヴの壊れ方は生々しく痛みが伝わってくる。
いくつもの歪んだ愛の中でもジミーの妻アナベスの愛がいちばんナチュラルに歪んでいそうだと思った。人を殺した夫に対して「あなたはこの町の王様」「娘を愛する気持ちの大きさから何をしたとしてもそこに間違いなんてない」殺されてしまった、夫の最愛の娘は先妻の子なわけで、後妻として思うところはあったに違いないのに。やっぱりこの人が一番したたかで生命力があって不気味。
出て行った妻が無言電話をかけてくる刑事のショーンはストイックな色気があってよかったなー。最後、妻が帰ってくるところまで描かなくても、妻の声を電話越しに聞けたところまでで留めてあとは想像に任せても良かったと思う。
自分を刑務所に売ったレイを憎んでいたジミーがレイの家族に毎月送金を続けていたのは謎の義理堅さ。償いというよりはレイを殺した自分の中の筋を通すためだったのか。
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