ねぎおSTOPWAR

ミスティック・リバーのねぎおSTOPWARのレビュー・感想・評価

ミスティック・リバー(2003年製作の映画)
4.0

クリントイーストウッド監督作品、まだまだ全容解明までは遠いんですが、なーんとなくね、ほーほーほーと。
Filmaレビュー数の頂点「アメリカンスナイパー」に見るイーストウッド作風って硫黄島まですんなり遡れて、ある種作品賞と監督賞受賞した「ミリオンダラー・・」が大きな転換点。この「ミスティックリバー」ってまだ洗練されておらず、ゴツゴツした印象。
むしろ138分内に収まりきらない怨念というかそういった内包されるものが強くって好きなんですけどね。でも以降の作品に見られる、イーストウッドさんの静かな眼は感じられない。怒ってる感じ。・・抽象的ですね。もっと見たらまた書こうっと。
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アカデミー受賞作品を観よう106(2003年第76回主演男優賞ショーン・ペン/助演男優賞ティム・ロビンス)
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主演と助演と男優賞を受賞していますが、ショーン・ペン演じるJIMMYと、ケビン・ベーコンの刑事SEAN、ティム・ロビンスのDAVEがすべて。
子供時代のやり取りで既に彼らの性格は見事に刷り込まれます。これ見事だったよなあ。JIMMYはJIMMYだったし、SEANの涼しさ、DAVEの弱さなんかね、ホッケーで球が下水に落ちるだけ、コンクリに名前書く行為だけで表現しちゃうんだから。これは本がいい。

もう演技見ましょうよ!としか言えない。
最終的にJIMMYがどうだったのか・・映画をはみ出る彼の思い。嫁の怖さ。SEANの指鉄砲と本心。DAVEの奥さんのラストの発言と本音。
いい意味で投げ捨てられています。
扱われるストーリーは気持ちのいいものではないですが、映画として武骨な良さがあると思います。


クライマックスのJIMMYがDAVEを問い詰めるところと、あの少年が弟たちを追及するのが交互にモンタージュされるのはいいですね。キューブリックの「スパルタカス」での演説のモンタージュとやり方は同じです。すごい迫力で意味を感じました。