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大陸横断超特急のcatmanのレビュー・感想・評価

大陸横断超特急(1976年製作の映画)
5.0
まただものお〜!!

ってコレやっぱり吹替版の広川太一郎が最高なんです。独特の洒落が効いた言い回しはもはやジーン・ワイルダー本人がパクった方がいいんじゃないかと思わせるレベル。お得意のアドリブ風をやり過ぎないサジ加減も丁度いい。主人公の台詞が多いだけに、全編を通して彼の名調子が作品の軽妙洒脱なムードを増幅しているって寸法。広川氏の芝居がケミストリーを引き起こして他の声優が乗ってくる感じも楽しいったらありゃしない。
むろん映画自体も超オモロイ。コメディとサスペンスを軸に、ロマンス、アクション、バディとあらゆるエンタメ要素が見事なバランスでてんこ盛り。そして映像的なダイナミズムが炸裂する圧巻のクライマックス。誰が観ても楽しめる娯楽映画の王道。キャスティングもいちいちハマってるし、ほんの端役に至るまでサブキャラの造形が豊かで魅力的。マクグーハンの出演も個人的に高得点。70年代独特の空気感も心地いい。ヘンリー・マンシーニによる音楽も上質なんだよなぁ。

『シルバーストリーク号』という味気ない原題とは対照的に、『大陸横断超特急』という大きなスケール感とロードムービー&パニックムービーのテイストを一言で醸し出す邦題もステキだ。す
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