人間を喰ったことがある人間だけが見える世間を映したお話。
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(以下ネタバレ気味)
カニバリズムをした人間は、「目が光る」と聞いたことがある。
(けど科学的な根拠はないらしい)
首の後ろに輪が見えるというのは、映像的に目を光らせる表現が難しいためにデフォルメをしたのでは?と、最初は思った。
だが、裁判シーンから、それが裏切られることになる。
光の輪は、人間を喰ったことがあるものの背後に現れるのではなく、喰った人間がそう見えるということが暗に示唆される。
つまり、喰った人間、すなわち世間や誰かを見ている人間の瞳のリングが光っているのだと思った。
つまりラストの群衆カットを包み込む光の輪は、
喰った人間の眼球のどアップなのだと思った瞬間のゾッと具合がすごい。
となると、田中邦衛扮する男も実は...ということなのか。
裁判シーン以降は、
肉体的に人間を喰った人間と、社会的に人間を喰おうとする人間の対立構造になるのも、ダイナミックでおもしろい。